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知っ得コーナー5月号を掲載しました

最新号 – [楽しい園芸・野菜のルーツ] [ベジタブルライフ] [私の食育日記] [バックナンバー]

楽しい園芸 – プロから聞いたアドバイスを紹介。初めての人もおまかせ! –

【あなたもチャレンジ!家庭菜園】 高温好みで乾燥を嫌う、サトイモ作りのポイント

板木技術士事務所 ●板木利隆

 

山で採れる山芋に対し、人の住む里にできることからサトイモの名があり。原産はマレー半島付近の熱帯の多湿地。日本には中国を経て渡来、稲作以前は日本の主食であったとされる野菜の大先輩です。
主成分はでんぷん質。加熱すると糊化(こか)し消化吸収しやすくなり、カリウムが豊富に含まれ、意外に低カロリー。体脂肪や生活習慣病が気になる人にもお薦めです。
親芋が中心にあり、子芋、孫芋がその周りに付くサトイモには、通常子芋、孫芋を食べる子芋用と親芋を食べる親芋用、葉柄を食べる葉柄用があります。
通常は子芋用の「土垂」や「石川早生」などを選びますが、好みによって親芋用の「京いも」や親子兼用の「八つ頭」、葉柄用の「蓮芋」なども用います。
サトイモは連作障害が出やすい野菜なので、少なくとも3~4年作ったことのない場所を選んで栽培しましょう。
高温性で生育適温は25~30度、植え付けは十分地温が上がってから、植え付けの深さは7~8cm。植え付けたら畝上にポリマルチをし、地温の上昇を図ります。
マルチの下で、芽が伸び始めたら遅れずにフィルムを破り芽を上にのぞかせます。
芽が勢い良く伸びだしたら、太い芽1本だけを伸ばし、小さな芽は早いうちにかき取ります。土寄せ前なら芽を倒して土で埋めてしまうのも良い方法です。
本葉が5~6枚になった頃、畝の通路側に肥料(1株当たり油かす大さじ3、化成肥料大さじ2が目安)をばらまいて、土と混ぜ合わせながら株元に土寄せをします。
マルチフィルムは片寄せして作業し、再び覆います。土寄せの厚さは4~5cm程度にし、2~3週間置きに3回ほど行います。第2、3回の土寄せの前にも第1回同様に追肥しますが、葉が茂り過ぎなら肥料は控えめにしてください。第3回はマルチを除去して作業します。あまり遅くまでマルチをしておくと高温と乾燥のために芽つぶれやひび割れなど、子芋の障害の原因になるので注意します。
サトイモは日照り不作といわれるほどに、夏の乾燥には弱いです。降雨が少なく、土が乾き過ぎるようでしたら灌水(かんすい)を心掛けましょう。
例年乾きが激しい畑には作付けしない方が良いでしょう。

※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。

【ベランダでできるキッチンガーデン】 キュウリ(ウリ科キュウリ属)

土壌医●藤巻久志

 

キュウリの原産地はインドのヒマラヤ山麓です。漢字で「胡瓜」と書くように、西域から中国を経て日本に渡来しました。
キュウリは果皮が緑色ですが、黄瓜とも書きます。実は私たちが食べているキュウリは未熟な果実で、熟すと鮮やかな黄色になります。採種はヘチマのように大きくなった「黄瓜」からします。
40年前までのキュウリは、暑さなどから実を守るブルームという、ブドウやプラムなどと同じような、白い粉を吹いていました。ブルームを農薬と勘違いする消費者もいました。近年流通しているほとんどのキュウリは、カボチャ台木に接ぎ木して、果皮がしっかりして色つやが良く、日持ちするブルームレスキュウリです。ブルームレスキュウリは風味や歯切れが悪いといわれ、キュウリの消費量は年々減っています。
キッチンガーデンでは、自根のおいしいブルームキュウリを作りましょう。
日当たりと風通しの良いベランダなら、鉢やプランターでも栽培できます。地温が高い6~7月では、じかまきができます。
10号(30cm)以上の鉢か大型プランターに市販の培養土を入れ、中央に種を3~4粒まき、種の厚さの3倍(約1cm)の覆土をします。順次間引きして、本葉3~4枚までに1本立ちします。
キュウリは水を好むので、水やりは毎日、朝やって夕に土の表面が乾く程度にします。追肥は1000倍の液肥を1週間置きに施します。
つるが伸び始めたら2mくらいの支柱を立てて、ひもで軽く縛って誘引します。ネットを張って緑のカーテンでの栽培もできます。
低位節(4~5節)から発生した側枝や雄花は摘み取ります。親づるが人間の背丈くらいまで伸びたら摘芯(先端を摘まむ)します。5~6節以上から出る子づるは葉2枚を残して摘芯します。果長が約20cmになったら収穫です。生育が早いので、果実が大きくなり過ぎないように注意します。

藤巻久志(ふじまきひさし)
種苗管理士、土壌医。種苗会社に勤務したキャリアを生かし、土づくりに関して幅広くアドバイスを行う。

シニア野菜ソムリエKAORUのベジタブルライフ

ピーマン - 種類豊富なトウガラシの仲間

シニア野菜ソムリエ ●KAORU

 

 

KAORU

日本野菜ソムリエ協会公認 シニア野菜ソムリエ
ラジオ局で報道キャスターを務める傍ら、野菜ソムリエの資格を取得。全国で第1号の野菜ソムリエとなる。現在は日本野菜ソムリエ協会の講師として野菜ソムリエの育成に力を注ぐ他、TV・ラジオ・雑誌などでも活躍。セミナーや講演、執筆活動も行っている。飲食店のレシピ開発や大手企業とのコラボ商品も多数手掛ける。大好きな野菜・果物について語る時間は何よりも幸せなひととき。
著書に『干し野菜手帖』『野菜たっぷり!サンドイッチレシピ』(共に誠文堂新光社)、『ポケット版 旬の野菜カレンダー』(宝島社)などがある。

私の食育日記

朝食が大切な理由

タレント・食生活アドバイザー●岡村麻純

食育で必ず出てくるのが「朝食をしっかり食べましょう」です。朝食をまったく食べないだけでなく、お菓子や果物だけ食べることや、サプリメントだけで済ませてしまうことも朝食の欠食といえます。朝食を食べないと太りやすくなる、集中力が低下する、朝食を食べる児童と食べない子では成績に差が出るなど、いろいろといわれていますが、なぜそこまで朝食が大切なのでしょうか。
人間の体をコントロールしている脳は他の臓器とは違い、糖質であるグルコースだけをエネルギーとして利用しています。この糖質、食べ物から取った分は食後4時間ほどでほぼ吸収されます。そのため、食後4時間を過ぎると脳は、糖分を一時的に蓄えている肝臓からグルコースを作り出し脳へ供給します。しかし、肝臓が貯蔵できるのはわずか半日分ほど。そのため、朝食を取らないと前の晩の夕食から昼食まで、夕食からの糖質と肝臓からの供給を合わせても補給し続けられなくなり、血糖値が低下し、脳の働きが悪くなってしまうのです。脳が発達し、さまざまな刺激を受けて成長している幼い頃ほど、朝食を取らないことでの影響が大きくなると予想できます。朝食を取らないと朝の体温も上がらず、体調を崩しやすくなることも分かっています。
朝食をしっかり食べるためには、まずは夕食をできるだけ早い時間に食べることです。朝食の時間には空腹でいられるよう、あまり遅い時間に暴食しないようにしましょう。忙しい中、無理してたくさんの夕食を作るよりは、夕食は簡単になってもできる限り早い時間に済ませ、早く寝て、次の朝食をしっかり食べた方が体への負担も少なく済みます。また、周りの大人もしっかりと朝食を食べることも大切です。親が朝食を食べない子どもほど、朝食をあまり食べない子が多い傾向にあります。小さな頃からしっかりと朝食を食べる習慣を身に付けてほしいです。

 

岡村麻純(おかむら ますみ)1984年7月31日生まれ。お茶の水女子大学卒。大学で4年間食物科学を学び、食生活アドバイザーなどの資格を持つ。公式ブログ:http://ameblo.jp/masumiokamura/

出典:JA広報通信2017年5号

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