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知っ得コーナー(令和4年9月号)

[楽しい園芸・野菜のルーツ] [ベジタブルライフ] [私の食育日記] [バックナンバー]

楽しい園芸 – プロから聞いたアドバイスを紹介。初めての人もおまかせ! –

【あなたもチャレンジ!家庭菜園】葉ダイコン防虫ネットで虫害を回避

園芸研究家 ●成松次郎

 

ダイコンの葉は、漬け物、ごまあえ、炒め物として利用されます。間引きした葉も利用できますが、葉を食べることを目的に栽培をします。

[栽培時期]
ダイコンの生育適温は20度くらいで、秋まき(9月)が最も作りやすい季節です。しかし、葉ダイコンは生育期間が短いので、冬の11~2月まきを除くと、いつでも種まきができ、1、2カ月で収穫となります。
 
[品種]
ダイコンの品種はたくさんありますが、葉の品質が良く、表面に毛が少なく、柔らかい品種が葉ダイコンに適しています。専用品種には「葉大臣」(サカタのタネ)、「ハットリくん」(タキイ種苗)、「美菜」(ヴィルモランみかど)などがありますが、青首ダイコンの各品種や地方品種の「方領」「亀戸」も葉ダイコンに使えます。
 
[畑の準備]
種まきの2週間前までに1平方m当たり苦土石灰200gをまき、よく耕し酸度を矯正しておきます。1週間前までに化成肥料(NPK各成分10%)100g程度と堆肥1kgを施し、土とよく混ぜておきます(図1)。その後、幅90cmの栽培床を作ります。
 
[種まき]
栽培床の長辺方向と直角に、20cm間隔に約1cmの厚さの板を使って、土を押してまき溝を作ります(図2)。ここに1、2cm間隔に種をまき、種が隠れる程度に薄く土をかけます。発芽まで十分に灌水(かんすい)します。種まき後は、不織布のべたがけをして、幼苗を保護すると良いでしょう(図3)。
 
[間引き]発芽後3回に分けて間引きます。1回目は本葉が開く頃、株間が1cm程度となるように成長の遅れた株、密になっている株を抜き取ります。2回目は本葉3枚の頃、株間を3cm程度にします。3回目に最終株間を5、6cmに間引きます(図4)。
 
[灌水]
畑が極端に乾いていたら、水を株元にたっぷり与えましょう。
 
[害虫防除]
小さい葉の食害は後になって目立ってきますので、種まき後すぐに、不織布のべたがけ、または網目の細かい防虫ネットでトンネル状に被覆して害虫の侵入を防ぎます。農薬では、アオムシ、コナガにはBT剤(トアロー水和剤CTなど)で防除します。
 
[収穫]
草丈が20~25cmになったら、根を付けて抜き取ります(図5)。

※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。

【野菜もの知り百科】ナバナ(アブラナ科アブラナ属)

土壌医●藤巻久志

 

ナバナ(菜花)はナタネのつぼみ、花茎、若葉を利用する作物で、独特のほろ苦さと香りがあります。春の訪れを連想させる野菜で、早いものは10月から出荷されます。ゆでておひたしやあえ物にします。炒め物や煮物などにもできます。
ナタネには和種と洋種があります。和種は江戸時代まで油を搾るために栽培されていた在来種です。洋種は明治時代初期に導入され、含油率が高いので搾油用として全国に普及しました。
菜の花畑は日本の原風景といわれています。与謝蕪村の「菜の花や月は東に日は西に」の「菜の花」は江戸時代だから和種です。小学唱歌の『朧(おぼろ)月夜』の「菜の花畠(ばたけ)」は、大正時代に初出ですから、洋種かもしれません。現在のナタネの栽培は、カナダや米国から食用油原料が輸入されるようになり、搾油用はほとんどなくなりました。
農作物は食用作物、飼料作物、緑肥作物、園芸作物、工芸作物に大きく分けられます。搾油用のナタネは工芸作物の油用作物に分類され、ナバナは園芸作物の野菜の葉菜類に分類されます。
和種はカブやハクサイの仲間で、種子の色は赤褐色が多く、葉は淡緑色で薄く柔らかいです。京都の在来種「伏見寒咲花菜」が有名です。種が吸水したときから低温に感応して花芽分化するシードバーナリゼーション(春化)型で、低温に敏感な品種は10月につぼみを付けます。
洋種は株が一定の大きさになってから低温に感応するグリーンプラントバーナリゼーション型なので、東京の在来種「のらぼう菜」などは2月からの収穫になります。種子の色は黒褐色です。葉は色が濃く肉厚で、白いろう質で覆われています。
ナバナは抗酸化作用の高い成分を豊富に含み、特にビタミンCの量は野菜の中でもトップクラスです。つぼみには、これから開花して種を付け、子孫を繁栄させるエネルギーがあるように感じられます。

藤巻久志(ふじまきひさし)
種苗管理士、土壌医。種苗会社に勤務したキャリアを生かし、土づくりに関して幅広くアドバイスを行う。

シニア野菜ソムリエKAORUのベジタブルライフ

柿 - 日本から世界に広まった「KAKI」

シニア野菜ソムリエ ●KAORU

 


KAORU

日本野菜ソムリエ協会公認 シニア野菜ソムリエ
ラジオ局で報道キャスターを務める傍ら、野菜ソムリエの資格を取得。全国で第1号の野菜ソムリエとなる。現在は日本野菜ソムリエ協会の講師として野菜ソムリエの育成に力を注ぐ他、TV・ラジオ・雑誌などでも活躍。セミナーや講演、執筆活動も行っている。飲食店のレシピ開発や大手企業とのコラボ商品も多数手掛ける。大好きな野菜・果物について語る時間は何よりも幸せなひととき。
著書に『干し野菜手帖』『野菜たっぷり!サンドイッチレシピ』(共に誠文堂新光社)、『ポケット版 旬の野菜カレンダー』(宝島社)などがある。

私の食育日記

生ごみゼロを目指して

食育インストラクター●岡村麻純

お庭での野菜作りが家族全員の趣味になっているわが家。夏には、トマトにキュウリ、トウモロコシにピーマン、ブルーベリーまで、たくさんの収穫を楽しみました。すると、必要になってくるのが、栄養のある土です。そこで新たにコンポスト(堆肥化容器)で生ごみを肥料にすることに。最近では家庭用にも、小さなサイズのさまざまな形のコンポストがあります。うちではもともと精米機を使っていて米ぬかがたくさんあるので、小さな袋タイプのコンポストで手軽に肥料作りを始めました。
この家庭用の小さなコンポストでは、一日にあまりにも多くの生ごみを入れてしまうと分解が進みづらくなるため、大量に生ごみが出てもいいというわけではありません。生ごみはコンポストにちょうどいいぐらいの量に減らして、「わが家から捨てる生ごみはゼロにしよう」と目標を伝えると、子どもたちは毎日生ごみの量を気にするようになりました。残してしまったときは、「僕が生ごみを増やしちゃった」と謝るようにもなりました。また、お手伝いをしてくれるときも、できるだけ捨てる部分が減るように切り方を工夫し、今まで嫌がっていたジャガイモの皮も、きれいに洗えばおいしく食べられるよと食べてくれるようになりました。一日の生ごみを気にするようになっただけで子どもたちの意識が変わり、とても驚きました。
日本は食品廃棄率の高い国です。日本の食品廃棄は年間約600万t。これは、国民1人が毎日ご飯茶わん1杯分の食料を捨てていることになるそうです(農林水産省HPより)。その約半分が家庭での廃棄です。これから世界が食料不足になるのではと心配される今、子どもたちには常に食品を無駄にしていないかを意識してもらいたいと願っています。そのためにも、まずは、家から出た生ごみの量を見詰める習慣を付け、その肥料で作る野菜の大切さを実感してもらいたいと思います。


岡村麻純(おかむら ますみ)
1984年7月31日生まれ。お茶の水女子大学卒。大学で4年間食物科学を学び、食生活アドバイザーなどの資格を持つ。公式ブログ:http://ameblo.jp/masumiokamura/

出典:JA広報通信2022年9号

 

 

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