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知っ得コーナー(令和4年4月号)

[楽しい園芸・野菜のルーツ] [ベジタブルライフ] [私の食育日記] [バックナンバー]

楽しい園芸 – プロから聞いたアドバイスを紹介。初めての人もおまかせ! –

【あなたもチャレンジ!家庭菜園】ラッカセイ ゆでれば甘く、煎れば香ばしい

園芸研究家 ●成松次郎

 

ラッカセイの根には、根粒菌が共生し、空気中の窒素を植物に供給するため、窒素の少ない土壌でも生育できます。温暖地では種まき適期は5月中旬~6月中旬です。

[品種]
ゆで豆向きには、早生の「郷の香」、晩生の「おおまさり」などがあります。煎り豆向きで晩生の「千葉半立」、中生の「ナカテユタカ」、やや早生で最近育成された「Qなっつ」があります。

[畑の準備]
事前に1平方m当たり苦土石灰150gを菜園全体に散布して耕しておきます。深さ20~30cmの溝を70~80cm間隔で掘り、溝1m当たり化成肥料(NPK各成分10%)100gと堆肥2kgとを施し、土とよく混ぜ、溝を埋め戻します(図1)。窒素が多過ぎると「木ぼけ」し、実の付きが悪くなるため、野菜の後作では肥料を控えめに与えましょう。

[種まき]
土を盛り上げて幅30cm程度の畝を立て、種は25~30cm(「おおまさり」は50~60cm)の間隔で2粒まきます(図2)。鳥よけは、トンネル状にネットを掛けるか、不織布でべた掛けをします。また、釣り糸を上部に張ると、カラスは羽が糸に触れることを嫌うため、飛来を防ぐことができます。なお、畑の都合や鳥害回避のために、小型ポットで本葉2枚くらいまで育苗をしてから植え付けることもできます。

[灌水(かんすい)]
発芽までは十分与え、その後はやや乾かし気味にしますが、夏の乾燥は実の太りに影響するので灌水すると良いでしょう。

[土寄せ]
開花後に株元に土寄せをします。この土寄せは子房柄が地中に入りやすくするためです(図3)。
[病害虫防除]コガネムシ類の幼虫が、さやを食害するときがあります。掘り取ったときに幼虫がいたら捕殺してください。次年度以降は、フォース粒剤などで防除対策をしましょう。

[収穫]
ゆで豆向き品種では、「郷の香」は開花期(株全体の半数に開花が始まったとき)からおよそ70日、「おおまさり」でおよそ85日のさやが十分に肥大した頃です。煎り豆向きでは、「ナカテユタカ」「Qなっつ」はおよそ80日、「千葉半立」はさやが膨らみ、網目がはっきりと見えた95日頃で、中の豆の皮が茶色に着色しています。

[食べ方]
電子レンジを利用した、煎り方を紹介します。乾燥さや50gを耐熱皿に並べ、500Wで1分半加熱した後、攪拌(かくはん)し、再度1分間加熱後攪拌し、さらに500Wで1分間加熱します。加熱の過程でかき混ぜることで、煎りむらを少なくできます。電子レンジの出力を低く設定し、加熱時間を長く取ることでも煎りさやができます。また、むき身では、水に10秒ほど漬け、紙封筒に入れて50gでは500Wで3分程度加熱します。いずれも分量が多い場合は調理時間が長くなり、少ない場合は短くなります。

※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。

【野菜もの知り百科】グリーンピース(マメ科エンドウ属)

土壌医●藤巻久志

 

エンドウは硬莢(こうきょう)種(フィールドピー)と軟莢(なんきょう)種(ガーデンピー)に分類されます。硬莢種は子実を煮豆やあんなどに利用します。軟莢種には若いさやを食べるサヤエンドウと、未熟の豆を食べるグリーンピース(実エンドウ)があります。エンドウの花はスイートピーと同じ蝶形花(ちょうけいか)で、硬莢種は赤色、軟莢種は白色が多いようです。
グリーンピースはさやが食べられないので、ちょっと損をした気持ちになります。スナップエンドウを栽培すれば、サヤエンドウとしても実エンドウとしても利用できます。
エンドウの原産地は南西アジアで、黒海経由で欧州に伝わり、新石器時代にはすでに栽培されていました。完熟種子をもっぱら利用していましたが、13世紀にフランスでさやを食べる品種が開発されました。16世紀には未熟の豆を食べるようになり、18世紀に米国でグリーンピースが広く普及しました。
19世紀にはオーストリアのメンデルが、対立する特徴のあるエンドウを掛け合わせて、顕性の法則、分離の法則、独立の法則の三つの遺伝の法則を発見しました。顕性の法則は優性の法則とされてきましたが、「優性」「劣性」は誤解を招く恐れがあるので「顕性」「潜性」と表記するようになりました。
一般に豆は種子として次世代を育てるので、カリウムやリンなどミネラルを多く含み、栄養価が高いです。食物繊維も多く、特にグリーンピースは野菜の中ではトップクラスで、ゴボウよりも多いです。食物繊維は発がん物質の排出によって、がん予防の効果もあります。
缶詰や冷凍のグリーンピースは一年中食べられますが、独特の香りが楽しめるのは晩春から初夏に取れる生豆です。旬の新鮮なものはとても美味です。和洋中の料理に使えます。子どもはおいしい豆ご飯だと何杯もおかわりします。さやむきのお手伝いと、家庭の味は一生の思い出です。

藤巻久志(ふじまきひさし)
種苗管理士、土壌医。種苗会社に勤務したキャリアを生かし、土づくりに関して幅広くアドバイスを行う。

シニア野菜ソムリエKAORUのベジタブルライフ

サクランボ - 甘酸っぱい初夏の味「赤い宝石」

シニア野菜ソムリエ ●KAORU

 


KAORU

日本野菜ソムリエ協会公認 シニア野菜ソムリエ
ラジオ局で報道キャスターを務める傍ら、野菜ソムリエの資格を取得。全国で第1号の野菜ソムリエとなる。現在は日本野菜ソムリエ協会の講師として野菜ソムリエの育成に力を注ぐ他、TV・ラジオ・雑誌などでも活躍。セミナーや講演、執筆活動も行っている。飲食店のレシピ開発や大手企業とのコラボ商品も多数手掛ける。大好きな野菜・果物について語る時間は何よりも幸せなひととき。
著書に『干し野菜手帖』『野菜たっぷり!サンドイッチレシピ』(共に誠文堂新光社)、『ポケット版 旬の野菜カレンダー』(宝島社)などがある。

私の食育日記

野菜の細胞を壊してみよう

食育インストラクター●岡村麻純

最近息子が、気軽に料理を手伝ってくれるようになりました。お手伝いをしてくれるといっても目が離せず、散らかし放題で逆に時間がかかる幼児期と違って、小学生のお手伝いは本当に時短になって助かります。息子は以前、タマネギを切って涙が止まらなくなる経験をしてから、まず「タマネギも切る?」と聞いてきます。切ることを伝えると、水泳用ゴーグルを着けて登場。いつも笑ってしまいます。
そもそもどうしてタマネギを切ると涙が出るのでしょうか。切ることで細胞が壊され、辛味成分にタマネギが持つ酵素の力が働き、涙を出す成分を放つからです。この辛味成分は、消化を助けたり、血液をさらさらにしてくれたり、本当は体に優しい成分です。タマネギ以外にも、ニンニクやネギ類にも含まれていて、ニンニクは刻んで細胞を壊すほど、香りが強くなります。
細胞を壊すといえば、あるとき、私が、ミニトマトを野菜室へ入れたつもりが、一つ上の段の冷凍室に入れてしまいました。それに気付いた子どもが「ママ、間違えてるよ!」と野菜室へ戻してくれたのですが、解凍された頃にのぞくと、ミニトマトはぐちゃぐちゃに。それを見て「大変、トマトがもう傷んでいる」と子どもたち。そこで、冷凍すると細胞壁が壊れてしまうので、解凍しても元には戻らないことを説明しました。「もう食べられないの?」と悲しそうな2人に、崩れたミニトマトの皮をむいて、スープを作りました。細胞が壊れたトマトは、加熱するとすぐにスープとなじむので、生のトマトより加熱料理には使いやすいのです。他にも、ダイコンも余ったときに冷凍して細胞を壊しておくと、煮物にするとき短時間で中まで味が染みます。
子どもたちは「細胞を壊して、良いこともあるんだね」と納得していました。


岡村麻純(おかむら ますみ)
1984年7月31日生まれ。お茶の水女子大学卒。大学で4年間食物科学を学び、食生活アドバイザーなどの資格を持つ。公式ブログ:http://ameblo.jp/masumiokamura/

出典:JA広報通信2022年4号

 

 

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