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楽しい園芸 – プロから聞いたアドバイスを紹介。初めての人もおまかせ! –
【あなたもチャレンジ!家庭菜園】 茎が球形に膨らみ見ても楽しいコールラビ
板木技術士事務所 ●板木利隆

日本に導入されたのは明治初期ですが、あまり知られていなかったのは食べ方が分からず、和食にはあまり合わなかったためのようです。
ブロッコリーの茎に似た癖のないこくのある味で、歯応えが良く、甘味もあります。皮をむいて薄切りにし、サラダやあえ物、ぬか、塩漬けに。また炒め物やクリーム煮にしたり、油揚げなどと合わせて煮物にしたりと、今風にいろいろアレンジしてみるとよいでしょう。ビタミンCはカブの3~4倍、カリウムも豊富で、免疫力を高め美肌や高血圧予防にも効果があるといわれています。
緑色種と紅色種があるので、彩りもよく、両品種とも鉢植えにすると、面白い形や色が楽しめます。
コールラビは冷涼な気候を好み、生育適温は15~20度で、キャベツよりも高温や低温に耐える力があるので、栽培しやすい野菜といえます。
種まきの適期(関東中~南部以西の平たん地の場合)は6月中旬から8月初旬ぐらいまでの夏まきと、9月上旬から10月上旬にかけての秋まきです。
畑は前もって石灰と堆肥を全面に耕入しておき、種まきの1~2週間前に、条まきの場合は条間50cm、くわ幅の溝に、元肥として覆土し、まき溝を作り、種子を2~3cm間隔にまき付けます。
ベッドまきは幅20cmの床を作り、同じ肥料を全面に耕し込み、板切れなどで横方向に15cm間隔の小溝を付け、2cm間隔にまき付けます。育つにつれて逐次間引き、最終的に株間を16~18cmにします。
生育の途中、化成肥料を2~3回追肥、中耕し、茎の肥大を促します。
球が4~5cm径に肥大したころ、図のように球の株から横にかけて伸びている葉の葉柄を、2~3cm残して切り取り、球の肥大を促します。
収穫は球径が7~8cmに肥大したころから逐次行います。
収穫物は新聞紙に包んで冷暗所に置けば5日ぐらいは十分持ちます。
球の下部、根元付近は堅くて食べられないので、1~1.5cmは切り除いて利用してください。
四季の花づくり 夏花壇の準備作業
●早川 京子
6月は、春の花が咲き終わり、夏に花を咲かす草花が活躍の日を待っている時期で、花壇作業は、後片付けと夏花壇の準備の時期といえましょう。
春花壇を飾ってくれたアネモネ、ムスカリ、ヒヤシンス、チューリップなど球根は、梅雨に入る前に掘り起こし、陰干しして貯蔵・保管します。球根は大きな、良いものを残しますが、花壇に余裕があれば、株が込み合って花が咲かなかった小さなものでも、1年養成して再来年の開花を待つのもよいでしょう。
夏花壇の準備は、春の草花を整理した後に、1平方mに100gくらいの消石灰をまき、腐葉土など有機物と化成肥料を入れて、耕しておきます。
カキツバタ、ハナショウブ、ジャーマンアイリスなどは花後なるべく早く、株分けし、植え付けをします。今年花を付けた花茎の両側にできている若い子苗を切り離して、植えます。葉を3分の2くらいに切り詰めて、水分蒸散による消耗を軽くしてやりましょう。新株を根付かせる好適期です。
6月はベゴニア、コリウス、菊などの草花の挿し芽にも好適期です。
菊は、芽摘みをして側枝を増やしておいた株から、10cmくらいに伸びた側枝の先6cmくらいで切り取り株の葉を1~2枚取り払って挿します。新根が1~2cmに伸びたら、9~12cm鉢に植え替え(鉢上げ)をします。10日ほどして、芽が動きだしたのがはっきり分かるようになったら、摘芯しておきます。大輪菊の3本仕立てにするためです。
このように、1本の苗から3本の枝を出させて、それぞれに大きな花を咲かせるのが、本来のやり方ですが、もっと手軽に1本の苗から一つの花を咲かせるやり方もいいのではないでしょうか。9~12cm鉢に鉢上げしてから3~4週間たつと、鉢の中に根が回り、鉢の底から根が出てきます。そのころに15~18cm鉢に植え替えましょう。
ベジフル歳時記・野菜のルーツ – 身近な野菜のルーツをご紹介します –
父の日
野菜ソムリエ ●KAORU
5月の母の日に対して制定された父の日。日本では6月の第3日曜日とされています。日ごろ一生懸命働いているお父さんに感謝の気持ちを伝える日です。
レストランで外食するのも魅力的ですが、手作り料理で感謝の気持ちを表すならば「ちらしずし」がお薦め。じめじめした梅雨を過ごし、春から夏に向けて一気に気温も上昇するこの季節は、体調を崩しやすい時期でもあるため、さっぱりした酢飯は食べやすく食欲をそそります。また豊富な食材をバランス良く摂取できることも利点。旬の野菜をたくさん加えれば、彩りや食感も楽しめる上、栄養補給にもなるのです。もともと晴れの日に登場する華やかなメニューで、感謝の気持ちや特別感を演出するのにもぴったり。
これから夏に向けて旬を迎える野菜は、私たちが元気に過ごすための必要な成分を含有。特に夏野菜は鮮やかな色合いが多いのも特徴です。定番の具であるキュウリやサヤインゲンは夏が旬で最もおいしいとき。パプリカ、ズッキーニ、トマトを使うと、洋風のちらしずしになりおしゃれ感もアップします。トウモロコシ、エダマメ、オクラなどを加えると見た目もかわいらしく、楽しい食感に。特有の風味があるゴーヤ、セロリを細かく刻んでアクセントにしても。青シソ、ミョウガ、パセリ、クレソンなどの香味野菜も上手に利用しましょう。さらにレタスやサラダナに巻いて食べると、野菜不足も一気に解消できそうです。
お酢の代わりにかんきつ類を使うとフルーティーで優しい口当たりに。ラッキョウやショウガの甘酢漬けなどを刻んで混ぜてもおいしく仕上がります。
今年の父の日は特製の『野菜たっぷりサラダちらし』でありがとうを伝えましょう。
豆知識・簡単レシピ – 旬の食材の豆知識やレシピを紹介します –
新鮮食材で楽しくクッキング① 鰺(アジ)のスパゲティ
料理研究家 ●波多野充子
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■材料(2人分) 1食当たり約530kcal
スパゲティ …………………… 160g |
■ 作り方
アジの旬は5~7月。この時期のアジは小~中型でとても脂が乗り、スパゲティとの相性は抜群です。ワインもしくは酒を加えてから水分がなくなるまで炒めれば、魚独特の生臭さもなくなり、うま味が増します。レモンの爽やかな香りとルッコラのわずかな苦味が、良いアクセントになります。 |
新鮮食材で楽しくクッキング② カラフルサラダ
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■材料(2人分) 1食当たり 約165kcal
トマト …………………………… 1個 |
■ 作り方
★おいしいアボカドの選び方、食べ方
「森のバター」と呼ばれるアボカドは、とても栄養価が高くヘルシーな果実です。そして「食べる美容液」とも呼ばれるほど、お肌に良い成分がたっぷり含まれています。爽やかな甘味と酸味がいっぱい詰まったサラダをお楽しみください。 |
ベターホームのお料理教室
おつまみはもちろん料理の彩りにも - エダマメ –
春から夏にかけて、旬を迎えるエダマメ。冷凍品であれば一年中手に入りますが、ぜひ夏には、生のエダマメを味わいたいものです。
エダマメは大豆の若い実で、青い状態で枝付きのまま刈り取ることから「枝成り豆=エダマメ」と呼ばれるようになったといわれています。
タンパク質の他、大豆には含まれないビタミンAやCが豊富。代謝に関わるビタミンB1、便秘や生活習慣病の予防に役立つ食物繊維、血圧を下げる働きがあるといわれるカリウムも含まれています。夏バテしやすい時期には、積極的に取りたい野菜の一つです。
選ぶときは、さやの緑色が濃く、粒がしっかり入っているものを。枝付きの場合は、枝の間隔が短く、さやが密生しているものが上質です。鮮度が落ちやすいので、買ったその日のうちにゆでましょう。難しい場合は、枝付きは枝からさやを取り、ポリ袋に入れて、野菜室で保存し、できるだけ早くゆでます。
枝豆をおいしく食べるには、ゆでる前の下処理がポイント。ゆでる前に豆100gに対し、塩小さじ1/3の割合で塩もみすると、産毛が取れて、色よく仕上がります。ゆでるときは、塩が付いたまま、熱湯でふたをせずに5分程度ゆで、ざるに取り、熱いうちに塩を振ります。
手間は掛かりますが、さやの両端をはさみで少し切り落とすと、塩味が染み込みやすく、食べやすくなります。
緑色が鮮やかなので、まぜご飯やあえ物、サラダなどに加えると、料理の彩りや食感のアクセントにもなります。
冷凍するときは、塩ゆでしてから、保存袋に入れて冷凍庫で保存します。自然解凍して食べられるので、まとめてゆでておくと便利です。
RECIPE エダマメの梅ご飯
撮影:大井一範 |
■材料(4人分) 一人分約316kcal
米 ………………… 米用カップ2(300g) |
■ 作り方(調理時間 20分) ※浸水・炊飯時間は除く
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出典:JA広報通信2014年5月号
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