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知っ得コーナー(平成25年11月号)

[楽しい園芸] [野菜のルーツ] [豆知識&簡単レシピ] [食の健康百科] [バックナンバー]

楽しい園芸 – プロから聞いたアドバイスを紹介。初めての人もおまかせ! –

【あなたもチャレンジ!家庭菜園】 アスパラガス、冬の手入れをぬかりなく

板木技術士事務所 ●板木利隆

 

アスパラガス、冬の手入れをぬかりなくアスパラガスは野菜の中では長命で、上手に管理すれば10年間は収穫を楽しめます。来年も良い若茎がたくさん出るよう、手入れを怠らないよう心掛けましょう。
アスパラガスの成長を年間で考えると、若茎の収穫を打ち切ると茎葉の育ちは活発になり、葉を開いて光合成を行い、9月以降になると同化養分が貯蔵根に蓄えられます。11~12月には休眠に入り、霜が2~3回降り葉の黄化が進んで最も深い休眠期に入ります。
葉が完全に黄変したころを見計らって、地際から5~7cmの茎を刈り取り、その場で乾かし、畑の外に持ち出して処分しますが、焼却できれば最良です。というのも、この茎葉はアスパラガスの大敵である茎枯れ病や斑点病にかかっているものが多く、病原菌が茎葉の中で越冬し翌年の発生源になるからです。できるだけ散らさずに、丁寧に集めて処分することが肝心です。
茎葉を片付けたなら、株元に多くの土寄せをしていた場合には、土を畝間に戻し、少なかった場合はそのまま、畝間の通路部分を中耕しながら、畝の両側に深めの溝を掘り、その中に粗め(発酵度が中程度)の堆肥や、干し草などと油かすを施し、アスパラガスの根株を埋めるように畝上に土を大きく上げておきます。こうすることで根株を防寒できるので、寒さが厳しい地域ほど盛り上げる土を多くしておきます。
越冬後の3月ごろ「寄せ土戻し」として、萌芽(ほうが)に支障のない程度に土を取り除き、畝間に落としてやります。
その際に、春の追肥として緩効性の化成肥料や有機配合肥料などを、1株当たり各大さじ2杯程度を目安に与えます。
このように再三土を動かすことにより、地面付近に落ちていた雑草種子の発芽を抑え、除草の手間を省きます。
栽培年数が経過し、株元の根系が過密になり、根全体が浅く盛り上がるようになったら、冬の休眠中に根株全体を掘り上げ、分割して、他の畑に株間を広く取って植え替え、再び勢を回復させることもできます。
新しい品種も生まれているので、これらに切り替えることも必要です。自分で育苗する場合は3月ごろセルトレイ(72穴)に数粒種まきし、1年がかりで苗を仕上げます。春に出回っている苗を買い求めて植え付ければ、より早く品種の更新を図れます。

四季の花づくり 冬も植物は水を欲しがる

●早川 京子

 

冬も植物は水を欲しがる秋植え球根は10月ぐらいまでに植え付けておきたいのですが、12月に植えても草丈は短くなりますが、春の通常の時期に開花します。植え付けの深さを少し浅くして、稲わら、落ち葉などで防寒のマルチをしておきます。
貴重な冬花壇の「役者」であるハボタンは色味を増してきます。園芸店などで苗を買ってくれば大きさをそろえられますが、自前で夏から育ててきた苗は、どうしても大きさが不ぞろいになります。花壇の奥に草丈の高いものを植え、低いものを手前に植えると立体感が得られます。全体を同じ高さに見せるなら、草丈の高いものは深植えにする手もあります。ハボタンはキャベツの仲間で、寒さには強いものですが、ちりめん系は比較的寒さに弱い系統ですので、寒風の当たりにくい南面に植えるのがよいでしょう。
冬期は、太平洋側を中心に、降水量が少なくなり、花壇は乾きやすくなります。特に、ビニール被覆などで防寒してある所では、渇水状態はひどくなります。冬とはいえ、地上に芽を出していない球根や宿根草も水を吸い上げながら生きています。水分が不足すると、体力維持に影響があり、来春の花の咲き具合に影響しますので、地表面が白く乾いてきたら、たっぷりと水やりをしましょう。凍るような寒さの日には、朝や午後遅くにやると凍ることがあるので、昼近くの気温が上がってからやるのがいいでしょう。
10月末から11月初旬の水温が15度くらいになって始めたヒヤシンスなど秋植え球根の水栽培では、根が容器の底に着くほどに伸びてきたころから、冬の低温にさらしてやります。秋植え球根は、一定期間、冬の低温に遭わせないと開花しません。立春ころまで寒さに遭わせます。室内の暖かい所に置くのは、それからにします。

ベジフル歳時記・野菜のルーツ – 身近な野菜のルーツをご紹介します –

柚子湯

野菜ソムリエ ●KAORU

 

柚子湯冬至といえば柚子(ゆず)湯。日本では古くから柚子湯に入ると、体を温めて「一年中風邪をひかない」という言い伝えがあります。この習慣は銭湯ができた江戸時代から始まったといわれ、かつては一年の始まりだった冬至に、ユズの香りや薬効で体を清めるみそぎの意味があったのだとか。また冬至=湯治(とうじ)、ユズ=融通(ゆうずう)が利く、を掛けた語呂合わせもあるようです。
現在では料理の彩り・香り付けなどに周年使用されるユズですが、基本的には初夏には青ユズ、秋からは黄ユズが出回り、12月が収穫の最盛期です。冬至の柚子湯はまさに旬に合わせた習わしの一つです。
さらに近年ではユズのさまざまな効能も明らかになっていて、健康や美容に関する商品にもよく登場しています。ユズに含まれる成分で最も注目されているのがビタミンCの含有量。その含有量はかんきつ類の中でもトップクラスといわれ、ユズ100g中に含まれる果汁のビタミンCは40mg、さらに果皮には150mgとより豊富に含まれているのです。ビタミンCは抗酸化作用を有することから、肌の乾燥を予防し潤いを保ったり、老化予防も期待でき、丸ごと利用することで美肌効果がより効率的に働くといえるでしょう。
ユズ特有の爽やかで優しい香り成分は揮発性のため、お湯に入れるとその香りが立ち、リラックス効果も期待できます。忙しい日々の中でも冬至にはゆったりと柚子湯につかって、日頃のストレスや疲れを和らげましょう。ユズの効能、香りに加え、ユズを湯船に浮かべるだけで普段のお風呂が華やかになり、視覚的にも楽しむことができます。
元気に寒い冬を越すためには、日頃から血行促進・冷え性緩和を心掛けることも大切です。冬至に限らず今年の冬は、柚子湯を積極的に利用してみてはいかがでしょうか。

豆知識・簡単レシピ – 旬の食材の豆知識やレシピを紹介します –

新鮮食材で楽しくクッキング① カキと冬野菜の炊き込みご飯

料理研究家 ●波多野充子

 

カキと冬野菜の炊き込みご飯

■材料(4人分) 1食当たり約349kcal

 

米 ……………………………… 2合
カキ ………………………… 200g
サトイモ …………………… 150g
レンコン ……………………… 50g
シメジ ……………………… 100g
ショウガ ……………………… 1片
だし昆布 ………………… 5×5cm
スダチ ………………………… 1個
芽ネギ ………………………… 少々
調味液
だし汁 ……………… カップ1・1/2
しょうゆ …………………… 大さじ2
みりん ……………………… 大さじ1
塩 …………………………… 小さじ1

■ 作り方

  1. 米をとぎ、冬場は約1時間浸水してから、ざるに上げておく。
  2. カキは塩水で優しく振り洗いし、殻が混じらないようにする。鍋に調味液を沸騰させ、カキと千切りにしたショウガを加え、カキがプリッとするまで3~4分煮る(煮過ぎると身が縮むので注意)。
  3. 鍋からカキを取り出す。
  4. サトイモは皮をむき、1.5cm角に切る。レンコンも皮をむき、4~5mmの輪切りにしてから食べやすい大きさに切る。シメジは石突きを取り、1本ずつ分けておく。
  5. (3)の煮汁に水を加え、2カップ分の炊飯用調味水を用意する。
  6. 鍋に米と昆布を入れ、(5)の調味水・サトイモ・シメジ・レンコンの順に加えてふたをし、中火にかける。沸騰後、ごく弱火で15分炊く(炊飯器の場合は、全ての材料を順番に入れて炊く)。
  7. ご飯が炊き上がったら、取り出したカキをご飯の上に載せ、約10分蒸らす。その後かき混ぜるときは、いったんカキを取り出す。
  8. 器に盛り、お好みで芽ネギを添え、スダチを搾っていただく。

プリプリのカキ、モチモチのサトイモ、シャキシャキのレンコン。旬の食材をたっぷり味わえる、炊き込みご飯です。カキはご飯と一緒に炊くと身が縮んでしまいます。先にサッと煮て、ご飯を蒸らすときに加えると、おいしく出来上がります。

新鮮食材で楽しくクッキング② ゴボウのコトコト養老煮

ゴボウのコトコト養老煮

■材料(2人分) 1人分約108kcal

 

梅干し ……………………………… 2個
ゴボウ ……………………………… 2本
水 ………………………………… 900cc

■ 作り方

  1. ゴボウはたわしで洗い、5cm長さに切る。
  2. 土鍋や厚手の鍋に、ゴボウ・水・梅干しを入れふたをして火を付ける。
  3. 沸騰するまでは強火、その後弱火で8時間以上煮る。ゴボウが水から出ないように、途中水が少なくなったら、適宜加える(あくは取らないで大丈夫)。
  4. 器に盛りつけ、お好みで白ごまを添える。

※途中で外出する場合は火を止め、合計8時間以上煮れば大丈夫です。

 ゴボウを梅干しだけで長時間煮る、健康的な常備食です。ゴボウがほっこりと、今まで味わったことのない、優しい味になります。10時間煮ると常温で1週間、30時間煮ると常温で1カ月持ちます。おせち料理の箸休めにもなりますので、まとめてたくさん作っておくと便利な一品です。

ベターホームのお料理教室

冬が旬。軟らかく仕上げるには火加減がポイント - 鴨肉 –

鴨肉鴨(カモ)肉は身が柔らかく、滋養に富み、寒い時期の料理に向く食材です。本来冬場の狩猟シーズンが旬。現在は、野生のカモ(マガモ)はほとんど手に入らなくなり、肉屋さんで売られているのは各地で飼育されているアイガモです。
肉質は鶏肉に似ていますが、地上で飼われ、もも肉が発達している鶏肉と違い、空を飛ぶことのできるカモは手羽から胸肉の部分が発達しているのが特徴です。
鴨肉は、脂肪が多めで柔らかく、脂はこくや独特のうま味のもとになります。ロースとして売られているのは、胸肉。購入するときは、肉色が鮮やかな赤色で、厚みがあるものを選びましょう。
鴨肉はソテーやローストなどの焼き物の他、治部煮などの煮物や鍋物などに使われます。また、冷めても口当たりが良く、風味が落ちることがありません。香ばしく焼いた後、たれに漬ける「焼き漬け」は、冷蔵庫で3~4日保存できるので、作り置きに便利です。年末やお正月のおもてなし料理に、重宝します。
料理するときは、脂身が厚く火が通りにくいので、皮の表面に切れ目を入れたり、竹串などで刺して、表面に穴を開けましょう。こうすることで火通りが良くなる他、加熱したときに余分な脂が抜け、たれや調味料が染み込みやすくなります。また皮が縮むのを防ぎ、きれいに仕上がります。
焼くときは、表面を焼き固めてうま味を閉じ込めます。皮目から焼き、表面にきれいな焼き色が付いたら、裏に返します。火が通り過ぎると、硬く締まり、パサつくので気を付けましょう。切り口がピンク色になるくらいが、ちょうど良い焼き加減。しっとり、軟らかい食感に仕上がります。

RECIPE 鴨の焼き漬け

鴨の焼き漬け
撮影:大井一範

■材料(2人分) 一人分約410kcal

 

鴨肉(かたまり) ………………… 200g
A
 みりん ………………………… 大さじ3  
 酒 ……………………………… 大さじ2
 しょうゆ ……………………… 大さじ1

<付け合わせ>
リンゴ ……………………………… 1/2個
B
 砂糖 …………………… 大さじ1・1/2
 白ワイン・水 ………… 各カップ1/4

 

■ 作り方(調理時間 20分 ※漬け置く時間は除く)

  1. 鍋にAを合わせ、約1分煮て冷まし、ポリ袋に入れます。
  2. 鴨肉は皮に約5mm間隔の縦長の切り込みを入れます。
  3. グリルに肉を皮を上にして入れます。中火で両面を約5分ずつ焼きます。
  4. 肉の粗熱を取り、(1)に入れます。空気を抜いて口を閉じ、30分以上置きます(冷蔵庫で3~4日保存できます)。
  5. リンゴは皮と芯を取り、2~3mm厚さのいちょう切りにします。Bで4~5分煮ます。
  6. 肉を薄切りにして盛り付け、リンゴを添えます。

出典:JA広報通信2013年11月号

平成25年10月号

平成25年12月号

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