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知っ得コーナー(平成25年10月号)

[楽しい園芸] [野菜のルーツ] [豆知識&簡単レシピ] [食の健康百科] [バックナンバー]

楽しい園芸 – プロから聞いたアドバイスを紹介。初めての人もおまかせ! –

【あなたもチャレンジ!家庭菜園】 サトイモの収穫と上手な貯蔵の仕方

板木技術士事務所 ●板木利隆

 

サトイモの収穫と上手な貯蔵の仕方秋に入って盛んに育ち肥大したサトイモは、晩秋に入ると育ちが止まり収穫期に入ります。
収穫の時期は、葉の緑が黄化し始め、葉が少し垂れたころです。
サトイモは寒さに弱く、1~2回霜を受けただけで葉は容易に枯れてしまいますが、このころが収穫期の限界です。掘り遅れると品質を損ねるだけでなく、貯蔵した場合の故障芋が多くなってしまいます。
収穫に先立って、図のようにあらかじめ葉身を切り落とし、葉柄を地上4~5cmぐらいの高さで、かまで刈り取っておくと作業がしやすくなります。芋や根は強大に張っているので、株の側方に大きくくわを打ち込んで、子芋や孫芋を外さないよう注意して株全体を丁寧に掘り上げます。
すぐ利用する場合は、その場ですべての子芋、孫芋、ひ孫芋を親芋から取り外します。多数の株を効率良く取り外すには、外側の外れやすい子芋を取り除き、側方から大きなビール瓶など(肉厚で壊れにくいもの)で強く打つと案外傷つかずによく外れ落ちてくれます。
貯蔵する場合には、子芋、孫芋などを外さないように、特に注意して取り扱いましょう。外れてしまうとその傷口から傷み始めるので、故障株が多くなってしまいます。
貯蔵する場所は排水の良い畑を選んで、図のように幅40~50cm、深さ60cmぐらいの貯蔵穴を設けます。そして、掘り起こした株を丁寧に運び集め、地上部の切り捨て口を下方に向けて積み重ねて詰め込みます。このとき反対に向けて詰めると子芋が親株から離れやすく、傷口から腐敗するものが多くなります。
貯蔵穴に全部詰め終わったら、その上に麦わら、稲わら(カヤが得られれば最良)などを覆い、5~6cmの厚さに覆土しておきます。さらに厳寒期に入ったころ10~15cmの覆土を追加して寒さから守ります。
条件の良い貯蔵穴があればこれを利用するに越したことはありません。
関東南部以西の平たんな温暖地であれば、自家用の種芋の確保程度の小規模貯蔵なら、畑に置いたまま掘り上げずに、畝の上に厚く土を覆ったまま、あるいはその上に稲わらなどの防寒被覆を行う程度でも十分越冬させることができます。
いずれの場合でも周囲に灌水(かんすい)しないよう、排水溝を設けておくことが必要です。

 

 

 

 

 

 

 

 

四季の花づくり 寒さ、霜が来る前に

●早川 京子

 

寒さ、霜が来る前に秋植えの球根は、おおむね10月中に植え付けますが、植え遅れたものは11月上旬には植え終えましょう。ユリは寒さには比較的強いので、他の秋植え球根より遅く、11月中まで植え付けられます。他の球根より深く植えます。
しばらく前に種をまいた秋まき草花の苗も、今月の早い時期に定植を終え、霜が降る地域では霜よけをしてやりましょう。冬場の彩りに欠かせないハボタンは、涼しくなってくるとぐんぐん大きくなってきますので、株間が詰まり通風や受光が悪くなりますので、下葉をかき取ってやり、葉が色づくのを待ちます。寒さが加わって葉が色づき始めたら、花壇や鉢などに定植します。
秋咲き草花の開花が長続きして、春咲き草花の苗や球根を植える場所が空かない場合は、小さい鉢に仮植えして生育させておき、秋咲きの花が終わったらすぐに植えるようにするとよいでしょう。
ダリアやカンナの球根は、5度以下になると腐ったり枯れたりしますので、降霜地帯では降霜の前に、無霜地帯でも、寒さの来る前に掘り上げて貯蔵しましょう。
これからの季節、降雪地帯以外では降水量の少ない時期になります。雨の少ない地域では、水やりに気を使いましょう。地上部はほとんど変化のない草花も、春の開花に備えて根は水を求めて活動していますので、頻繁にやる必要はないのですが、花壇の地表面が白く乾いてきたら、たっぷり水を掛けておきましょう。

ベジフル歳時記・野菜のルーツ – 身近な野菜のルーツをご紹介します –

新嘗祭

野菜ソムリエ ●KAORU

 

新嘗祭11月23日は勤労感謝の日。勤労を尊び、生産を祝い、国民が互いに感謝し合う日として、1948年に法律で定められた祝日です。日本では祝日制定以前から、この日は新嘗祭が行われており、『日本書紀』にもその記録があるといわれています。新嘗とはその年に収穫された新しい穀物のことで、新嘗(にいなめ)祭は農作物の恵みに感謝するお祭りのこと。農業が労働の中心だった時代は、とても重要な行事とされていました。今でも宮中をはじめ全国各地の神社では恒例行事として行われることが多く、昔と変わらず新穀や野菜・果物の収穫に感謝し、お供えする習わしも残っています。
毎年全国的な話題として取り上げられるのは、東京の明治神宮の御社殿で行われる祭典。明治神宮農林水産物奉献会より多くの野菜が奉納され、その野菜で組み立てられた巨大な「宝船」が南神門と東の回廊に飾られます。さまざまな種類の野菜で作り上げられた船は、大きさも彩りも迫力がありまさに圧巻。初めて目にする人は誰もがその美しさと堂々たる存在感に圧倒されるほどです。参拝者はこの野菜の宝船を眺めながら、食の豊かさやありがたさを感じることでしょう。
秋も深まり、冬を迎える準備を目前にしたこの時期は、まさに実りのとき。活動が穏やかになり、収穫できる食材が少なくなる冬に向けて、かつては人間も動物と同じように体に栄養を蓄え、保存用の食材を確保する必要がありました。ちょうど自然界では貯蔵できる穀物や芋類などの野菜、糖分の多い果物が豊富に実り、私たちの生活を支えてくれたのです。
今はどの季節にも豊富に食材が出回る時代ですが、現在でも秋の実りを実感できる催しは全国に数多く存在しています。近くのお祭りや行事、また果物狩りなどに出掛けて、地元の素晴らしい農産物と向き合い、あらためてその恵みに感謝しましょう。

豆知識・簡単レシピ – 旬の食材の豆知識やレシピを紹介します –

新鮮食材で楽しくクッキング① カボチャとニンジンのチヂミ

料理研究家 ●波多野充子

 

カボチャとニンジンのチヂミ

■材料(2人分) 1食当たり約3,661kcal

 

生地(直径7~8cmのチヂミが8~9枚分)
 小麦粉 ………………………… 100g
 卵 ……………………………… 1個
 水 …………………………… カップ1
 塩 ………………………… 小さじ1/2
カボチャ ………………………… 150g
ニンジン ………………………… 100g
いり白ごま ……………………… 少々
ごま油 ……………………… 大さじ1~2

■ 作り方

  1. カボチャは3~4cmの角切りにし、塩少々(分量外)を振り、15~20分蒸し、熱いうちにスプーンでつぶす。
  2. ボウルに生地の材料を入れ、泡だて器でダマができないように混ぜ合わせる(空気は入れないように)。ラップをして冷蔵庫に入れておく。
  3. ニンジンは長さ3cmくらいの千切りにする。
  4. (2)の生地に(1)を冷まして合わせ、その後(3)を加えて混ぜ合わせる。
  5. 温めたフライパンにごま油を敷き、(4)を直径7~8cmの円形にのばし、上の面にごまを振り、中火で両面を焼く(約10分)。

甘くてもちもち、女性に大人気のチヂミです。生地には甘く蒸したカボチャ、中にはニンジンがたっぷり入っています。お好みで酢しょうゆを付けてもおいしく召し上がれます。

新鮮食材で楽しくクッキング② トマト入りキムチスープ

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■材料(2人分) 1人分約255kcal

 

キムチ ………………………… 約100g
トマト ……………………………… 2個
アサリ …………………………… 100g
ゴボウ …………………………… 50g
ダイコン ………………………… 100g
エノキダケ ……………………… 100g
もやし …………………………… 100g
ネギ ……………………………… 1本
ショウガ ………………………… 1片
木綿豆腐 ………………………… 1丁
水 ……………………………… カップ3
だし昆布 ……………………… 5×3cm
酒 ……………………………… 大さじ1
しょうゆ ………………………… 大さじ2
塩 ………………………………… 適量
みそ …………………………… 小さじ1
酢 ……………………………… 小さじ2
ごま油 ………………………… 小さじ2
香菜かミツバ …………………… 適量

■ 作り方

  1. ゴボウはささがき、ダイコンは太千切り、ネギは斜め厚切り、エノキダケは食べやすいように分けておく。ショウガは千切り、豆腐は半分に切り、トマトはへたを取っておく。アサリは砂抜きし、よく洗っておく。
  2. 鍋にごま油を熱し、ゴボウを入れ、良い香りがするまで炒めてから、ダイコン・ネギ・ショウガを加え、油をなじませるように炒め混ぜ、水と昆布を加える。
  3. 沸騰するまでは強火、その後中火にして、ダイコンが軟らかくなれば酒・しょうゆを入れ、キムチ・エノキダケ・もやしを加え4~5分煮る。
  4. 塩・みそ・酢で味を調整し、豆腐・トマト・アサリを加え、アサリが開いたら完成。それぞれの器に盛り付け、好みで香菜かミツバを添える。

体が温まり、栄養たっぷりのヘルシースープです。ゴボウは良い香りがするまで炒めると、うま味が引き出され、あくもなくなります。トマトは加熱すると素晴らしいこくと爽やかな甘味を出してくれます。辛さはお好みで、キムチの量を調整しましょう。

※高島陽子さんは産休のため、しばらくの間波多野充子さんが担当します。

ベターホームのお料理教室

ほっこり甘い、秋の味覚 - サツマイモ –

サツマイモ秋に収穫を迎えるサツマイモ。「甘藷(かんしょ)」と呼ばれ、やせた土地でも育つので、江戸時代に飢饉(ききん)から人々を救うために、青木昆陽が普及を進めたことで有名です。
今では品種改良が進み、ほくほくとして甘味が強い「ベニアズマ」、上品な甘味と皮の色が美しい「鳴門金時」、甘味が強く、ねっとりとした食感が特徴の「安納いも」、紫色が鮮やかな「紫いも」など、多くの種類が作られています。
秋においしくなるサツマイモは、ほっこりとした甘味を生かし、さつまいもご飯やみそ汁、煮物に用いる他、意外に炒め物もお薦めです。電子レンジであらかじめ加熱しておくと、火通りも早く、ほくほくとした食感が楽しめます。
加熱することで甘味が増すので、スイートポテトや芋ようかんなどのお菓子にも使われます。
サツマイモは、炭水化物や食物繊維が多く、ビタミンB1やC、Eを含みます。特に食物繊維はジャガイモの約2倍。コレステロール値を下げたり、便秘解消の働きがあります。
サツマイモに含まれるビタミンCは、でんぷん粒に囲まれているので、加熱しても壊れにくいのが特徴です。炒めたり、煮たりしても、無駄なく摂取できます。
選ぶときのポイントは、皮の色が鮮やかでつやがあり、中央がふっくらとして重量感があること。傷や黒ずみがなく、ひげ根がないものを選びましょう。
料理するときは、あくがあり変色しやすいので、切ったらすぐに水にさらし、水気を切って使います。
保存するときは、冷蔵保存は向かないので、新聞紙などに包んで冷暗所へ。使いかけのものはラップをして野菜室に入れておき、早めに使い切りましょう。

RECIPE サツマイモの辛味炒め

サツマイモの辛味炒め
撮影:大井一範

■材料(2人分) 一人分約246kcal

 

サツマイモ …………………… 100g
ブロッコリー ………… 1/2株(150g)
牛もも肉(焼き肉用) ………… 80g
A)
 酒 ………………………… 小さじ1
 しょうゆ ………………… 小さじ1/2
 かたくり粉 ………………… 小さじ1
ネギ ………………………… 10cm
ショウガ ………………… 小1片(5g)
B)
 スープのもと …………… 小さじ1/4
 豆板じゃん ……………… 小さじ1/4
 しょうゆ …………………… 小さじ1
 酒 ………………………… 小さじ1
 かたくり粉 ……………… 小さじ1/2
 水 ………………………… 大さじ3
サラダ油 …………………… 大さじ1

■ 作り方(調理時間 20分)

  1. サツマイモはよく洗い、皮付きのまま、約1cm厚さの半月切りか、いちょう切りにして、水にさらします。ブロッコリーは小房に分け、茎は短冊切りにします。
  2. 耐熱容器に(1)を重ならないように並べ、ラップを掛け、電子レンジで約2分30秒(500W)加熱します。
  3. 牛肉は一口大に切り、Aをもみ込みます。ネギは1cm厚さの斜め切り、ショウガは薄切りにします。Bを合わせます。
  4. フライパンに油大さじ1/2を熱して肉を炒め、色が変わったら取り出します。
  5. フライパンを拭いて、油大さじ1/2を足し、ネギとショウガを弱火で炒めます。香りが出たら(2)と肉を加え、中火で炒めます。Bを回し掛け、全体に絡めます。

出典:JA広報通信2013年10月号

平成25年9月号

平成25年11月号

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