JA鈴鹿

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知っ得コーナー(令和2年2月号)

[楽しい園芸・野菜のルーツ] [ベジタブルライフ] [私の食育日記] [バックナンバー]

楽しい園芸 – プロから聞いたアドバイスを紹介。初めての人もおまかせ! –

【あなたもチャレンジ!家庭菜園】長ネギ小まめな土寄せで軟白を長く作る

園芸研究家 ●成松次郎

 

ネギの原産地は中国西部といわれ、中国では2000年以上の歴史があり、日本でも最も古い野菜の一つです。特有の臭気はアリシンで、食欲を増進させる働きがあります。長ネギ(根深ネギ)は土寄せして根元に近い部分を30cm以上に軟白します。
 
[品種]
「金長」(みかど協和)、「元蔵」(武蔵野種苗園)など、新しい品種では「夏扇4号」(サカタのタネ)、「龍翔」(横浜植木)などが定評があります。
 
[栽培時期]
春彼岸ころに種をまき、夏に植え付け、晩秋から冬に収穫する春まき栽培が一般的です。
 
[苗作り]
苗床となる場所に前もって、1平方m当たり苦土石灰100gを散布して耕しておきます。次に、畝間70~80cmとして、くわ幅の浅い溝を作り、ここに溝1m当たり化成肥料(N:P:K=10:10:10%)100gと堆肥1kgを施し、溝の土とよく混ぜておきます(図1)。
種は溝の全面に1~2cm間隔になるようにばらまきし、覆土は1cm程度にします。芽が出そろったら込み合う部分を間引き、1カ月ごとに溝1m当たり化成肥料20~30gを追肥します。30~40cmくらいに育ったら、苗の完成です。
 
[植え付け]
春まきでは6~7月が植え付け期です。耕した直後では植え溝が崩れるので、平らにならした後、しばらくして溝を掘ります。畝間は90~100cm、溝は幅15cm、深さ20cmに掘り下げます。苗は5cm間隔に溝に並べて立て、根元に少し土を掛け、その上にわらや腐葉土を5~10cmの厚さに入れます。このときには化成肥料は与えません(図2)。
 
[追肥・土寄せ]
植え付け1カ月目から1カ月ごとに3~4回畝1m当たり化成肥料を50gまいて土寄せし、軟白部の長さ30cmを目標にします(図3)。
 
[収穫]
最後の土寄せ後1カ月程度で収穫できます(図4)。

※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。

【ベランダでできるキッチンガーデン】ズッキーニ(ウリ科カボチャ属)

土壌医●藤巻久志

 

ズッキーニは果形からキュウリの仲間と思う人が多いです。同じウリ科であることは間違いありませんが、キュウリはキュウリ属、ズッキーニはカボチャ属でカボチャの仲間です。
カボチャには東洋種、西洋種、ペポ種などがあります。東洋種は日本カボチャともいわれ、粘質でねっとりしています。西洋種は栗カボチャともいわれ、粉質でほくほくしています。現在流通しているカボチャのほとんどは西洋種です。
ズッキーニはペポ種に属し、同種には金糸瓜(そうめんカボチャ)、ハロウィーンカボチャ、おもちゃカボチャ、飼料用カボチャなどがあります。食用になるものは淡泊な味が多いです。
日当たりが良ければベランダでも栽培できます。苗の購入や育苗する方法もありますが、地温が15度以上になればじかまきが簡単です。
10号(30cm)以上の鉢に市販の培養土を入れ、中央に種を3粒まき、厚さ1cmの覆土をします。水やりは朝方にし、夕方に土の表面が乾く程度にします。本葉1枚の頃子葉の形の良い物を残して2本立ちにし、本葉3枚のときに1本立ちにします。追肥は1週間に1度、1000倍の液肥を施します。
ズッキーニは葉が大きく風に振り回されやすいので、短い支柱を交差して株を固定します。キュウリと同じく単為結果性(受精しなくても子房が肥大して果実ができる性質)が高く、人工授粉しなくてもよく着果します。葉に白い斑が入る品種が多いので、病気のうどんこ病と間違えないでください。
開花後4~5日、長さ約20cmの幼果を収穫します。取り遅れるとすぐに大きくなり過ぎるので、葉に隠れている果実を見逃さないようにします。
ズッキーニは癖がないのでいろいろな料理に利用できます。ソテーや肉詰めなど油との相性も良いです。

藤巻久志(ふじまきひさし)
種苗管理士、土壌医。種苗会社に勤務したキャリアを生かし、土づくりに関して幅広くアドバイスを行う。

シニア野菜ソムリエKAORUのベジタブルライフ

グリーンピース - 春を楽しむ未熟なお豆

シニア野菜ソムリエ ●KAORU

 


KAORU

日本野菜ソムリエ協会公認 シニア野菜ソムリエ
ラジオ局で報道キャスターを務める傍ら、野菜ソムリエの資格を取得。全国で第1号の野菜ソムリエとなる。現在は日本野菜ソムリエ協会の講師として野菜ソムリエの育成に力を注ぐ他、TV・ラジオ・雑誌などでも活躍。セミナーや講演、執筆活動も行っている。飲食店のレシピ開発や大手企業とのコラボ商品も多数手掛ける。大好きな野菜・果物について語る時間は何よりも幸せなひととき。
著書に『干し野菜手帖』『野菜たっぷり!サンドイッチレシピ』(共に誠文堂新光社)、『ポケット版 旬の野菜カレンダー』(宝島社)などがある。

私の食育日記

大切な3時のおやつ

食育インストラクター●岡村麻純

子どもたちはおやつが大好き。だからこそ、おやつばかり食べて、と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
このおやつですが、決して悪いことではありません。子どもの胃は大人に比べて小さいため、一度に食べられる量が少なく、3回の食事だけで必要な栄養を取るのが難しくなります。また、1回の食事で取った栄養を次の食事まで持続できる時間も大人より短くなるため、小まめな食事が必要なのです。わが家を例に挙げると、朝食と昼食の間は4時間ですが、昼食と夕食の間は6時間半も空いています。そこで大切にしているのが3時のおやつです。
そのおやつで注意しなければならないのは、甘いお菓子に甘いジュースと、一気に甘い物を取り過ぎないようにすることです。甘い物だらけにしてしまうと、子どもたちの体内では一気に血糖値が上がってしまいます。すると、体内では、血糖値を下げようとする働きが起き、その後低血糖になってしまいます。この血糖値の急激な上昇、下降は子どもの体には負担になり、イライラしやすくなることや、脳の成長を妨げてしまうこともあります。理想はおやつもおにぎりなどですが、甘い物を知ってしまった子どもたちには難しい部分もあります。そこで、わが家は干し芋や干し柿を利用していますが、たまには甘いクッキーやケーキも食べます。そのときは、飲み物は水に、量は少なめにと気を付けています。おやつは、夕食時には空腹でいられるように、おやつから夕食までは3時間以上空けること、量を抑えるということも重要です。そのため、何を食べるかを選ぶのは子どもたち、その量を決めてお皿にのせるのは母とルールを決めています。
おやつは、一日に何度もだらだらと食べてしまうと、食事に影響してしまいますし、何より虫歯の原因になります。しかし、時間と量、回数をきちんと守れば、子どもたちが楽しみにするおやつは、体にとっても大切な食べ物になります。

 

岡村麻純(おかむら ますみ)1984年7月31日生まれ。お茶の水女子大学卒。大学で4年間食物科学を学び、食生活アドバイザーなどの資格を持つ。公式ブログ:http://ameblo.jp/masumiokamura/

出典:JA広報通信2020年2号

 

 

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