JA鈴鹿

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知っ得コーナー(平成31年1月号)

[楽しい園芸・野菜のルーツ] [ベジタブルライフ] [私の食育日記] [バックナンバー]

楽しい園芸 – プロから聞いたアドバイスを紹介。初めての人もおまかせ! –

【あなたもチャレンジ!家庭菜園】春取り小カブのトンネル栽培

板木技術士事務所 ●板木利隆

 

立春が過ぎ、日差しの強まりを感じ始める頃になると、今年の家庭菜園の仕事始めです。一番先に種まきできるお薦めの野菜は小カブです。
トンネルで被覆し、保湿すれば4~5月に白肌できめ細かく肌触りの良い、おいしい小カブが楽しめます。
種のまきどきは2月中旬です。寒い地域では気温差を考慮して種まきを遅らせましょう。
種のまき方は、畑に1m幅のベッドを作り、全面に完熟堆肥と菜種油かす、化成肥料を均一になるようにばらまき、15cmほどの深さによく耕し込みます。そしてまき溝をくわ幅よりやや広め(17~18cmぐらい)に3列、溝底が平らになるよう丁寧に作り、溝の外にはみ出さないよう注意しながら、ジョウロでたっぷり灌水(かんすい)しておきます。発芽ぞろいまでトンネルは除覆しないので、このことを考えて十分に灌水してください。
種まきはまき溝の中に種間隔が1・5~2cm離して満遍なくまき、その上に1cmぐらいの厚さに覆土します。トンネルの裾には土を掛けて密閉して発芽を促します。種まきしたらすぐ密閉してしまうので、発芽と初期生育に必要な量を十分灌水しましょう。
発芽して本葉2~3枚に育ったら、トンネルの頂部に小穴を開けて換気し、さらに内部が日中30度を超すようになればトンネルの裾も開けて気温の上昇を防ぎます。
育つにつれて株間が込み合わないよう間引きをし、灌水を適宜に行って乾き過ぎないよう注意してください。また、生育中は、葉の緑が淡くなりかけた頃に、溝の外側に化成肥料をばらまいて追肥します。
球径が5cm内外に育ったら収穫開始です。途中で間引いた物も上手に利用しましょう。春の小カブは葉も柔らかですので、汁の実や漬物にしてもおいしくいただけます。
トンネル換気、除覆すると、コナガ、アブラムシ、ヨトウムシの幼虫などが害するので、発生状態に注意し、初期に適応殺虫剤を散布して防ぎましょう。
小カブはその後も次々に種をまいて栽培できます。

※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。

【ベランダでできるキッチンガーデン】コールラビ(アブラナ科アブラナ属)

土壌医●藤巻久志

 

フランスでは家庭菜園のことをポタジェといいます。野菜だけでなく果樹や草花も混植し、食用と観賞を兼ねています。ポタジェの語源はポタージュで、中世の修道院でその原料の野菜を院内の庭で作っていたからだといわれています。
感性豊かな女性の参入が多くなったためか、日本でも菜園をラティスやレンガなどで飾り、カラフルな野菜を栽培するオーナメンタル・キッチンガーデンが増えています。アーティチョークやスイスチャード、コールラビなどの西洋野菜が多く栽培されています。
コールラビの緑色種と紫色種をおしゃれなテラコッタなどの容器に入れて栽培すると、オーナメンタル・キッチンガーデンになります。日当たりの良い玄関に置くと、すてきなオブジェにもなります。
コールラビは、コールはコールスローのコールと同じようにキャベツを、ラビは根菜のカブを意味します。和名はカブカンラン(蕪甘藍)、キュウケイカンラン(球茎甘藍)ともいいます。
種まきは3月から9月までできます。キャベツより強健で、生育期間も短いので栽培は簡単です。
深さ15cm以上の容器に市販の培養土を入れ、株間15~20cmに5粒の点まきをします。順次間引いて、本葉4枚までに1本立ちにします。球が肥大するときに乾燥させると、肉質が悪くなるので、水やりは朝やって夕に土の表面が乾く程度にします。追肥は1000倍の液肥を1週間置きに施します。
球が肥大してきたら、球から出た葉は上葉5~6枚を残して下葉を切り取り、球の肥大を促します。球に日が当たり、色が良くなります。
球径が5~8cmに肥大したら、根元から引き抜いて収穫します。取り遅れると裂球や肉質の硬化が発生します。球の上下の硬い部分を切り落とし、皮をむいて調理します。薄くスライスしてサラダやスープの具にします。酢漬けやソテーなどにも利用できます。

藤巻久志(ふじまきひさし)
種苗管理士、土壌医。種苗会社に勤務したキャリアを生かし、土づくりに関して幅広くアドバイスを行う。

シニア野菜ソムリエKAORUのベジタブルライフ

ナバナ - 春を告げる栄養満点野菜

シニア野菜ソムリエ ●KAORU

 


KAORU

日本野菜ソムリエ協会公認 シニア野菜ソムリエ
ラジオ局で報道キャスターを務める傍ら、野菜ソムリエの資格を取得。全国で第1号の野菜ソムリエとなる。現在は日本野菜ソムリエ協会の講師として野菜ソムリエの育成に力を注ぐ他、TV・ラジオ・雑誌などでも活躍。セミナーや講演、執筆活動も行っている。飲食店のレシピ開発や大手企業とのコラボ商品も多数手掛ける。大好きな野菜・果物について語る時間は何よりも幸せなひととき。
著書に『干し野菜手帖』『野菜たっぷり!サンドイッチレシピ』(共に誠文堂新光社)、『ポケット版 旬の野菜カレンダー』(宝島社)などがある。

私の食育日記

しっかりお腹を空かせよう

食育インストラクター●岡村麻純

4歳になる息子が以前より食べ好みをするようになってきました。大人と同じように食べられる物が増えましたが、再び好き嫌いが出る時期でもあります。そんなとき、気を使っているのは、食べない物も食卓に並べること、そして食事の時間は必ず空腹になるようにすることです。
お腹(なか)が空(す)くということは、最大のおいしさの調味料です。大人でもとにかくお腹が空いているときに食べたあのおいしさは忘れられないという思い出があるのではないでしょうか。それと同じで、子どもだってお腹が空いているとより食事がおいしく感じるのです。子どもの小食で悩んでいるママに限って、ご飯をあまり食べなくて心配だから、これではお腹が空いてしまうからと、食後、おやつの時間、ぐずりやすくなる夕方にお菓子をあげている様子が見受けられます。しかしそれでは夕食の時間にお腹が空いているはずもなく、結局また夕食もあまり食べず、悪循環になってしまいます。また何かを口にする時間の間隔が短いと、虫歯になりやすいですし、人は消化をするのに多くのエネルギーを使うため、他のことへ集中する時間も短くなってしまいます。
小食、偏食の改善には、まずは食事の時間をしっかり空けて、次の食事のときに空腹状態にする空腹リズムをつくることが一番です。子どもにお腹が空いたと言われると、つい何かをあげたくなってしまう気持ちはよく分かります。しかし、日中しっかり体を動かし、お腹を空かせることはとても良いことです。小まめな水分補給は忘れないようにしましょう。
子どもも大きくなってくると食べられるおやつも増え、つい大人と同じようにおやつを与えてしまいがちですが、成長発達している幼児期、特に脳は6歳までに9割発育するといわれており、バランスよく栄養を取ることが大切な時期です。まずは、しっかりお腹を空かせてみましょう。

 

岡村麻純(おかむら ますみ)1984年7月31日生まれ。お茶の水女子大学卒。大学で4年間食物科学を学び、食生活アドバイザーなどの資格を持つ。公式ブログ:http://ameblo.jp/masumiokamura/

出典:JA広報通信2019年1号

 

 

平成30年12月号

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