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知っ得コーナー(平成26年10月号)

[楽しい園芸] [野菜のルーツ] [豆知識&簡単レシピ] [食の健康百科] [バックナンバー]

楽しい園芸 – プロから聞いたアドバイスを紹介。初めての人もおまかせ! –

【あなたもチャレンジ!家庭菜園】 サツマイモの収穫・貯蔵の心得

板木技術士事務所 ●板木利隆

 

サツマイモの収穫・貯蔵の心得冬から春先の鍋物に欠かせない具材ですが、天ぷらやおひたしにも使え、近年はサラダやトッピングの材料としても幅広く用いられるようになりました。
いずれに用いるにも取れたての新鮮さが魅力、家庭菜園の野菜としてはうってつけです。
地中海沿岸の原産で、日本へは中国を経て室町時代に渡来、江戸時代から栽培が盛んになりました。春に黄色の花を咲かせるので「春菊(シュンギク)」の名が付きました。菊菜と呼ばれることもあります。
葉の切れ込み具合によって、大葉種、中葉種、小葉種に分かれますが、近年は葉に切れ込みのある中葉種が主流です。切れ込みの浅い大葉種は、葉肉が厚くて柔らか、強い香りがあります。この他に茎が長く伸びヤシの木のような草姿となる、癖の少ないスティックシュンギクがあります。サラダや天ぷらにするとおいしくいただけます。
生育適温は15~20度。小松菜やホウレンソウに比べると寒さに弱く、霜が降りると葉は傷んで黄色くなってしまうので、冬に良品を得るにはべた掛け資材やビニールトンネルを被覆します。
土壌に対する適応性はかなり高い方ですが、乾燥には弱いので保水力のある畑を選びましょう。
シュンギクの種子はもともと発芽率が70%程度と低いので、やや厚まきにして芽が多く出たところを間引きして生育をそろえていきます。種子は好光性で、覆土が厚いと発芽しにくいですから、薄く土を掛けるよう心掛けます。
間引きは本葉2枚のころ2~3cm間隔に、本葉7~8枚のころ5~6cm間隔にします。
シュンギクの収穫は、株ごと抜き取る抜き取り収穫と、本葉10枚ぐらいになったら下の葉を3~4枚残して中心の茎を摘み取る摘み取り収穫があります。摘み取りの場合は、中葉種の中でも茎が伸びやすい品種を用い、最終株間を10cmぐらいに広く取り、多くの側枝を出させるために、図のように草丈が20~25cmに伸びたときに主枝を地上10cmぐらいで切り取り、各節から伸びてきた側枝が15~20cmに伸びたときに、側枝の2~3節を残して摘み取ります。1株から次々とたくさん収穫するので、草勢や葉色を見て追肥を欠かさずに行うことが大切です。
抜き取り収穫した香りの良い肉厚の大葉種を鍋物などでさっと加熱していただくのが、シュンギクの本当のおいしさを味わう方法といって差し支えないでしょう。ぜひお試しください。

晩秋から育てる来年の菊苗親株

●早川 京子

 

晩秋から育てる来年の菊苗親株秋まき草花の作業が最盛期になります。
秋の種まき、球根や苗物の植え付け――はいずれも、寒さが来る前に、根を十分に張らせることが、来春に良い花を咲かせる一つのポイントです。しっかり根を張ることで、厳寒期でも水をよく吸い上げ、冬を耐え抜くことができるのです。
秋まき草花は、春まき草花より、少し低い15~20度で発芽しますが、適期時期の期間が短いので、種子の準備などを周到に行い、まきどきを失わないようにしましょう。
秋植え球根は温帯原産の物で、秋の涼しさで根を出し、伸ばして、寒さに当たって、春に花を咲かせますが、十分な「体力」を得て越冬するためには、今月中旬から11月上旬に植え付けましょう。ヒヤシンスなど球根の水栽培は、水温が15度を下回るころから始めます。これは、水温が高いと雑菌が繁殖しやすいからです。
先月に種まきして育ててきた苗物は、もうかなり込み合ってきたでしょうから、10月上旬に、一度植え広げて、丈夫な苗に育て、まだ地温が得られる下旬には定植しましょう。
苗物で買ってきて植えることが多くなったハボタンですが、種子から育てているものは、10月になって涼しくなってくると、育ちは旺盛になります。株間が込み合ってきたら、下葉をかき取り、生育を調整してやりましょう。通風も良くなります。この先、寒さが感じられるころになると葉が色づき始めますので、鉢や定植場所に植え付けます。
秋は、菊花展が各地で催されます。菊作りを始めようという人は、ここで即売されている鉢花を求めて、苗作りのもとにしましょう。買い求めた鉢菊の美しさを楽しんだ後、花が終わったら草丈15cmほどに切り戻して、雨の掛からない場所で、水を切らさないように管理し、来年春先に苗作りに取り掛かります。

ベジフル歳時記・野菜のルーツ – 身近な野菜のルーツをご紹介します –

ベジ鍋

シニア野菜ソムリエ ●KAORU

 

ベジ鍋冬の語源は「冷ゆ」からきたと一説ではいわれますが、寒さが増すと同時にお鍋が恋しい季節の到来です。家族みんなで、また仲間と大勢で囲みながら食べると会話も弾み、おいしさを共有できることもお鍋の醍醐味(だいごみ)。バリエーションも豊富で、一度にさまざまな食材をバランス良く取れること、食卓の主役でありながら手軽に作れることも魅力です。
11月7日は、一(い)一(い)七(なべ)の語呂合わせから、「鍋の日」とされています。
この日は二十四節気の「立冬」となる場合が多く、日が暮れるのも早くなり、朝夕の冷え込みも実感し始めるころ。まさに温かいお鍋を体が求める時期なのです。毎年恒例でこの日はみんなで集まって、お鍋パーティーをするのもいいですね。
地域や家庭ごとに定番の具や味付けも異なるお鍋は、毎日食べても飽きないくらいたくさんの種類がありますが、おうちで楽しむなら不足しがちな野菜が無理なく摂取できる「ベジ鍋」がお薦め。野菜をたっぷり入れてヘルシーな鍋に変化させましょう。
べジ鍋の利点は、加熱することでかさが減り不足しがちな野菜をたくさん食べられること、スープまでいただくことで溶け出た栄養素も無駄なく取れること、野菜の彩りで食欲が増すこと、野菜が持つ素材のうま味で薄味でも満足感が得られること、さらに旬の野菜を使えばお財布にも優しいお助けメニューに。
冬に旬を迎える野菜は寒さで甘さや栄養価が高まる葉野菜や根菜です。消化を助けてくれるダイコン、カブ、ニンジン、ゴボウ。ビタミン類が豊富で風邪予防に効果的なセリ、ホウレンソウ、水菜、シュンギク、ハクサイ、ニラ。そして体を温め免疫力向上に役立つネギ、ニンニク、ショウガなどの香味野菜。旬の野菜はその季節に私たちが必要とする成分を含んでいて、体調を整えてくれます。

豆知識・簡単レシピ – 旬の食材の豆知識やレシピを紹介します –

新鮮食材で楽しくクッキング① サケときのこの炊き込みご飯

料理研究家 ●波多野充子

 

サケときのこの炊き込みご飯

■材料(4人分) 1食当たり約385kcal

 

米 ………………………………………… 2合
塩ザケ(甘口) ……………………… 2切れ
エリンギ ………………………………… 2本
シメジ …………… 1株(きのこ類は合わせて200g程度)
ショウガ ………………………………… 10g
だし用昆布 …………………………… 5cm
だし汁 …………………………… カップ2弱
酒 …………………………………… 大さじ2
しょうゆ ……………………… 大さじ1・1/2

■ 作り方

  1. 米は洗い30分以上浸水後、ざるにあげておく。
  2. サケは焼き、皮と骨を除く。
  3. きのこ類は食べやすい大きさに切る。ショウガは千切りにしておく。
  4. 分量の酒・しょうゆにだし汁を加え、カップ2の分量にする。
  5. 炊飯器に米と(4)を入れ、だし用昆布、きのこ、焼いたサケを加え炊く。
  6. 炊き上がったら、だし用昆布を取り出し、ショウガの千切りを加え、サケをほぐしながら、全体を混ぜ合わせる。

きのこの風味と、塩ザケのうま味がいっぱいの炊き込みご飯です。今回はエリンギとシメジを使いましたが、お好きなきのこ2~3種類をお使いください。サケの皮はカリッと焼き、仕上げにトッピングしてもおいしくいただけます。

新鮮食材で楽しくクッキング② 油揚げと野菜の煮物

油揚げと野菜の煮物

■材料(2人分) 1食当たり 約330kcal

 

油揚げ …………………………………… 2枚
卵 ………………………………………… 2個
カブ ……………………………………… 2個
ミニトマト ………………………………… 6個
小松菜 …………………………………… 2株
だし汁 ………………………………… カップ3
みりん ………………………………… 大さじ4
しょうゆ ……………………………… 大さじ3

■ 作り方

  1. 鍋にだし汁・みりん・しょうゆを入れて煮る。

  2. カブは皮をむき4つに切る。小松菜は6~7cmに切る。

  3. 油揚げに熱湯を掛けて油抜きをし、ペーパータオルで水を切る。端を切り、破らないように注意しながら袋状に開く。

  4. 器に卵を割り、油揚げの中に入れ、端を折りようじで留める。

  5. (1)にカブと(4)を入れ、落としぶたをして10分ほど煮る(そのまま冷ますと、より味が染み込む)。

  6. 小松菜とミニトマトを加え、一煮立ちしたら火を止める。

  7. 器に盛り付け、お好みで七味唐辛子を添えていただく。

油揚げの中から卵が出てくるサプライズが楽しい煮物です。カブの葉があれば、小松菜の代わりにご利用ください。葉類とトマトはいただく直前に加えましょう。

ベターホームのお料理教室

どんな料理にも大活躍! 日本の万能調味料 - みそ-

味噌古くから日本人になじみ深く、和食には欠かせないみそ。大豆に麹(こうじ)と塩を混ぜて発酵熟成させて造ります。
みそはさまざまな種類があり、使用する麹の種類によって、米みそ・麦みそ・豆みその3種類に分かれます。地域や家庭の好みによって異なりますが、日本で生産されているみその約8割が米みそです。米みそには西京みそなどの白みそ、信州みそなどの淡色みそ、仙台みそなどの赤みその種類があります。これらは同じ米みそでも醸造期間などにより、風味、こく、色などが異なります。また、麦みそには田舎みそ、豆みそは八丁みそなどが分類されます。
それぞれのみそによって甘味や塩分量が異なるので、味を見ながら量を調節するのがポイントです。また、温度が高くなると色が濃くなり風味が変わってしまうため、保存は空気に触れないように密封して冷蔵庫で。保存していると表面にしょうゆのような水分がたまってくることがあります。「たまり」といい、みその熟成が進むとできる物。おいしい成分なので、捨てずによく混ぜて使いましょう。
みそ漬けや魚のみそ煮などにも使われるように、みそには食材の保存性を高める働き、臭みを取って、風味やこく、うま味をプラスしてくれる働きなどがあります。洋食にも相性が良く、牛乳と合わせて調味するとまろやかなこくが加わります。さまざまな料理に役立つ、奥の深い調味料です。

RECIPE エビとサトイモのみそグラタン

エビとサトイモのみそグラタン撮影:吉田和行

■材料(4人分) 一人分約351kcal

 

エビ ……………………………… 12尾(約300g)
サトイモ ………………………… 12個(約600g)
塩 ……………………………………… 小さじ1/2
シメジ ……………………………………… 1パック
タマネギ ……………………………………… 1個
バター ………………………………………… 15g
塩 ……………………………………… 小さじ1/3
こしょう ………………………………………… 少々
A
 みそ ……………………………………… 大さじ3
 牛乳 ……………………………………… 大さじ2
 みりん …………………………………… 大さじ1
 マヨネーズ ……………………………… 大さじ2
ピザ用チーズ ……………………………… 100g

■ 作り方(調理時間 30分)

  1. エビは背わたと殻を除きます。
  2. サトイモは皮をむき、塩小さじ1/2でもんでから下ゆでします。
  3. シメジは根元を切り、ほぐします。タマネギはくし形に切ります。
  4. フライパンにバターを溶かして、タマネギ、エビ、シメジ、サトイモの順に炒め、塩小さじ1/3とこしょうで味付けします。
  5. 耐熱容器に(4)を入れ、Aを合わせて掛けます。チーズを載せます。オーブン(180度)で約15分、チーズが溶けて焼き色が付くまで焼きます。

出典:JA広報通信2014年10月号

 

平成26年9月号

平成26年11月号

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