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知っ得コーナー(平成27年8月号)

[楽しい園芸] [野菜のルーツ] [豆知識&簡単レシピ] [食の健康百科] [バックナンバー]

楽しい園芸 – プロから聞いたアドバイスを紹介。初めての人もおまかせ! –

【あなたもチャレンジ!家庭菜園】晩秋から春まで取れ、楽に栽培できるナバナ

板木技術士事務所 ●板木利隆

 

p25_08saien_4c陽春のころにぎやかに咲き乱れる菜の花よりもひと足早く、大きく膨らんだつぼみを持つナバナが店頭に並びます。花蕾(からい)と若い茎葉を共に食べる野菜です。
近年は早生、晩生、多分枝性、耐病性(根こぶ病など)の品種改良が進み、晩秋から春先にかけて、長い間独特の苦味と軟らかな食感を味わえるようになりました。
土壌への適応性は広く、重粘土から砂質土まで栽培でき、育て方はやさしいのですが、冬中収穫するのですから、できるだけ日当たりの良い場所を選んでください。
種まきの適期は8月下旬~9月下旬までと幅広いですが、早まきは早生種を用いて晩秋からの収穫を狙い、9月に入ってからの種まきは耐寒性が強く、分枝力の優れた品種を用いて、長期にわたる良質品の収穫を楽しむようにしましょう。
畑は早めに苦土石灰を全面にまき、よく耕やしておき、植え付け前に元肥として完熟堆肥と油かす、化成肥料を全面に施し、15cmほどの深さによく耕し込んでおきます。
種まきは図のように128穴のセルトレイに、1穴当たり3~4粒まきとし、育つにつれて間引き1本立てとし、本葉4~5枚の苗に仕上げて畑に植え出します。苗作りが面倒なら畑にくわ幅のまき溝を作り、3~4cm間隔にじかまきして育ててもよいです。いずれにしても条間40~50cm、株間25~30cmぐらいの粗植とし、分枝を多く出させるよう心掛けます。
追肥は草丈が20cmほどに伸びたころから収穫期にかけて、生育の様子を見ながら15~20日ごとに行い、次々と良い脇芽が伸び大きな花蕾が収穫できるよう心掛けます。
収穫は花蕾が大きく膨らみ、開花直前になったころに行います。全体の長さは10~12cmほどが最適です。短く切り過ぎると後から発生する花蕾数は多くなりますが、細くなりやすく、逆に長く切り過ぎると後から出てくる側花蕾数が少なくなり収穫量は減ってしまいます。
生育中にアブラムシやコナガなど害虫が発生しやすいので、早めに薬剤散布して防ぎます。育苗中や生育前期の草丈が低い場合には防虫ネットやべた掛け資材の被覆も有効です。

※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。

 

 

水やり、ハダニ対策に留意を

●早川 京子

 

p26_08hana_4c秋まき草花のまきどき、秋植え球根の植え付けどきに差し掛かります。
種まきは、お彼岸を目安にしますが、秋は急激に気温が下がっていきますので、春まきよりも適期が短いと考えましょう。急激に気温が下がるので、種まきが遅れると根張りが悪くなり、生育スピードが鈍って、冬の寒さでダメージを受けてしまいます。これを逆手に取って、アサガオを9月にまいて、日当たりの良い所で育てると、短日と生育の遅延で、小さな草丈のアサガオの花が見られます。花は大輪にはなりませんが、晩秋のアサガオという、面白い風景になります。
ユリ、サフラン、フリージア、オキザリスなどの球根は9月中に植えましょう。植え付け場所の準備は早めにしておきます。サフランなどを室内で観賞するなら、霜が来るまでは、戸外で寒さに遭わせてから室内に取り込みます。
チューリップ、スイセン、ヒヤシンスなどは10月に植え付けます。このための植え付け場所を、9月に元肥施用など地ごしらえしておきましょう。
宿根草は株分け、植え替え時期です。シャクヤクは宿根草ですが、何年も植えっ放しにしておくと、出てくる芽が痩せて、花が咲かない株になってしまいますので、3年に1回くらい株分けをしてやりましょう。10月に根が伸びる時期の前に掘り上げて、株分けをします。十分な堆肥を入れ、化成肥料を少々加えて土づくりをして植えます。来年は良い花が咲くでしょう。
菊は、10~11月咲きが、つぼみが見え始める時期になりますが、最上部の大きく咲かせるつぼみ(心蕾〈しんらい〉)とその下の四つを予備芽として残す以外の脇芽は摘み取ります。予備芽は心蕾が何かの原因でなくなった場合に備えておくのですが、10月初旬まで付けておきましょう。つぼみが見え始めたらしおれさせないよう、水を十分にやります。支柱は早めに立てておきましょう。

ベジフル歳時記・野菜のルーツ – 身近な野菜のルーツをご紹介します –

9月18日はかい割れダイコンの日

シニア野菜ソムリエ ●KAORU

 

p26_08vegefru_4c9月18日は「かい割れダイコンの日」です。健康野菜であるかい割れダイコンに親しんでもらおうと1986年に制定されました。9月はこの日を制定した会合が行われた月であり、18日は8を横にして下に1を付けるとかい割れダイコンに見えるということがその由来といわれています。
ピリッとした爽やかな辛味と清涼感のある風味が料理のアクセントとして重宝されているかい割れダイコンは、発芽直後のダイコンの新芽を食用とした物。実は日本オリジナルのスプラウト(発芽野菜)で、意外にも平安時代から食べられていたようです。当時は貴族が食す高級食材だったようですが、現在は日常の食卓で楽しめる身近な食材になりました。通年手に入り、調理も簡単で使いやすいことも魅力。少量でも存在感が強く、和食や洋食、中華などさまざまな料理を彩ってくれます。
近年注目されているのが、その栄養価の高さ。植物が発芽し成長を始めると、乾燥した種子の状態では存在しなかった成分や微量だった栄養素が合成されます。植物の赤ちゃんともいえるスプラウトは、その小さな姿にこれから大きく成長するために必要な栄養を豊富に含有し、生きるパワーを秘めている状態なのです。種や成熟した野菜よりも多くのビタミンやミネラル、機能性成分を手軽に摂取できることから、天然のサプリメントとも呼ばれています。
加熱によるビタミンの損失を防ぐためには生食が向いていますが、温かい料理に生のままトッピングすると、適度にかさが減ってたっぷり食べるられるのでお勧め。炒めたり、煮込んだりするよりもビタミンの損失量も少なくて済みます。ラーメンやパスタなどの麺類に、また寒くなる季節はお鍋の仕上げに一面に散らすと野菜不足の解消に。ピザやステーキの上にたっぷり載せると、消化を助けてさっぱりいただけます。

豆知識・簡単レシピ – 旬の食材の豆知識やレシピを紹介します –

新鮮食材で楽しくクッキング① 冷やしてもおいしい夏おでん

料理研究家 ●波多野充子

 

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■材料(2人分) 1食当たり約334kcal

 

さつま揚げ ………………………… 2枚
がんもどき(小) ………………… 2個
ちくわ ……………………………… 1本
こんにゃく(小) ………………… 1枚
はんぺん …………………………… 1枚
ミディトマト ……………………… 4個
ズッキーニ ……………………… 1/2本
トウモロコシ …………………… 1/2本
シイタケ …………………………… 2枚
ミョウガ …………………………… 1本
オクラ ……………………………… 4本
調味水 
 だし汁 ……………………… 6カップ
 酒 …………………………… 大さじ2
 しょうゆ …………………… 小さじ2
 塩 …………………………… 小さじ1
梅干し ……………………………… 2個

■ 作り方

  1. こんにゃくは塩でもみ、熱湯に入れて4~5分ゆでて水を切る。
  2. さつま揚げとがんもどきに熱湯を掛け、油抜き後水気を切る。
  3. オクラは塩もみしながら洗う。材料は食べやすい大きさに切る。
  4. 大きめの鍋に調味水と梅干しを入れ、沸騰後、野菜以外の材料を加え5~6分ほど中火で煮る(沸騰させない)。
  5. (4)にズッキーニ、トウモロコシ、シイタケを加え3~4分、その後、ミディトマト、オクラ、ミョウガも加え1~2分煮て火を止める。
  6. 冷製の場合は、冷ましてから冷蔵庫で冷やす。
  7. からし、七味唐辛子、ゆずこしょうなどお好みの物を添えていただく。

おでんというと冬のイメージですが、夏野菜がたっぷりの夏おでんもおいしいですよ。調理時間が短く、冷める間に味が染み込んでくれるのもうれしい、主婦の味方。隠し味はさっぱり梅干し。いろいろな具材でお楽しみください。

新鮮食材で楽しくクッキング② ねばとろ丼 漬け卵添え

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■材料(2人分) 1食当たり 約428kcal

 

ご飯 ……………………… 茶わん2杯
納豆 ………………………… カップ1
ナガイモ ……………………… 100g
オクラ …………………………… 4本
かつお節 ………………………… 2g
しょうゆ漬け卵 
 卵黄 …………………………… 2個
 しょうゆ ………………… 小さじ2
 みりん ………………… 小さじ1/2

■ 作り方

  1. しょうゆとみりんの中に卵黄を入れ、冷蔵庫で寝かせる(3時間~5日を目安に、お好みの味に漬ける)。
  2. ナガイモは皮をむき、すりおろす。
  3. オクラは塩でもみ洗いし、熱湯で1~2分ゆでてから薄く切る。飾り用はそのまま、それ以外はかつお節とかき混ぜる。
  4. 納豆はかき混ぜる。
  5. ご飯にナガイモ、オクラ・納豆を盛り付け、しょうゆ漬け卵を載せていただく。

ご飯に3種の「ねばとろ」を載せた、暑い日にぴったりの丼です。しょうゆ漬けの卵黄は濃厚なうま味がいっぱいで、やみつきになるおいしさ。漬けたしょうゆも忘れずに、ご飯に掛けてお召し上がりください。

ベターホームのお料理教室

シイタケ

タレント・食生活アドバイザー●岡村麻純

p34_08シイタケは主に日本、中国、韓国で栽培されており、アジアでは2000年も前から知られている食材です。野生のシイタケは春と秋に広葉樹の枯れ木に生育しますが、現在はほだ木による栽培などで一年中収穫されています。収穫時期により2種類に分けられ、春や秋に収穫される傘の開いたものを「コウシン」といい、冬から春の寒い時期に生育したかさの開く前の肉厚な物は「ドンコ」といいます。
シイタケにはグアニル酸といううま味物質が多く含まれ、干しシイタケはかつお節、昆布と並んで和食のだしとして欠かせない存在です。干しシイタケは天日干しなどをして乾燥させて作られますが、その過程で酵素が働きうま味成分を増加させるため、グアニル酸が多く含まれます。また、乾燥させることでうま味成分が抽出されやすくなるというメリットもあります。
さらに、干すことで特有の香り成分レンチオニンが生成するため、香りも強くなります。生シイタケの場合は、刻むなどして細胞を傷つけることでレンチオニンが生成し、香りが増します。また、シイタケに含まれるエルゴステロールという物質は紫外線を浴びることで、ビタミンD2となります。このビタミンD2はカルシウムの働きを支える役割があり、カルシウムが不足しがちな日本人には大切な栄養です。
シイタケにはきのこ類特有のレンチナンという物質が多く含まれ、これは、免疫力を高め風邪予防にも効果があるといわれています。生シイタケはさっと手軽に使える良さや新鮮さがあり、独特の食感や歯応えは生シイタケならではのおいしさです。料理に合わせて生と干しを使い分け、一年中上手に活用していきたい食材です。

 

岡村麻純(おかむら ますみ)1984年7月31日生まれ。お茶の水女子大学卒。大学で4年間食物科学を学び、食生活アドバイザーなどの資格を持つ。公式ブログ:http://ameblo.jp/masumiokamura/

RECIPE シイタケのブルゴーニュ風卵とじ

p34_08shoku_recipe撮影:吉田和行

■材料(4人分) 一人分約175kcal

 

シイタケ …………… 2パック(200g)
ニンニク ………………… 1片(10g)
パセリ …………………………… 2枝
バター …………………………… 30g
塩・こしょう ………………… 各少々
A
 卵 ……………………………… 4個
 生クリーム ……………… 大さじ2
 塩 ……………………… 小さじ1/4
 こしょう ……………………… 少々

■ 作り方(調理時間 10分)

  1. シイタケは石突きを取り、5mm厚さの薄切りにします。ニンニク、パセリはみじん切りにします。Aは合わせます。
  2. フライパンにバター20gを中火で溶かし、ニンニクを炒めます。香りが出てきたらシイタケを入れて炒め、塩、こしょうを振って、パセリをまぶします。取り出します。
  3. 続いてフライパンにバター10gを溶かし、Aを加え、弱火で時々混ぜながらゆっくり煮ます。全体がとろりとしてきたら(2)を加えて混ぜます。

出典:JA広報通信2015年8号

 

平成27年7月号

平成27年9月号

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