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知っ得コーナー(平成26年12月号)

[楽しい園芸] [野菜のルーツ] [豆知識&簡単レシピ] [食の健康百科] [バックナンバー]

楽しい園芸 – プロから聞いたアドバイスを紹介。初めての人もおまかせ! –

【あなたもチャレンジ!家庭菜園】 ニラは春先の株分け更新が大切

板木技術士事務所 ●板木利隆

 

ニラは春先の株分け更新が大切肉との相性が良い、スタミナを養うニラは、カロテン・ビタミンB2・カルシウム・カリウムなどが豊富で栄養価は抜群、体を温める温性野菜で、血流を良くして胃腸の働きを整える効果もあります。

 

強健な野菜で、一度植えておけば毎年、年に数回刈り取りできるので、狭い家庭菜園にもうってつけです。

 

しかしいくら強いといっても、2~3年取り続けると幅広で厚みのある良い葉が収穫できなくなってしまいます。そうなる前に早めに株分けし、更新するのが上手な育て方です。

 

株を分けるのに一番良い時期は、2月下旬~3月上旬ごろです。ニラは冬に入ると葉が枯れて根株が休眠状態に入りますが、これから覚め、小さな新芽が動き始めた状態を見計らって作業します。このころは根株に栄養が十分に蓄えられていて、断根や分割という荒療治をしても傷みが少なく、作業もしやすいからです。

 

株分けは、まず地上に残っている枯れ葉を、5cmぐらいの高さに、きれいに刈り取ります。そして株の周りに、くわかシャベルを大きく打ち込んで根株を掘り起こします。

 

根株は強大で、細根が密に張っているので、全てを掘り取ることはできませんが、中ほどで切断するようになっても構いません。
掘り上げた根株は、土を落とし、指先に力を入れて大きく割り、さらに小割りして図のように1株ずつに仕分けます。

 

新しい畑への植え付けは、条間80cm、深さ10cmほどの植え溝を作り、分けた株を2~3株まとめて20~25cmの株間に植え付けます。元肥には堆肥や油かす、緩効性の化成肥料を十分に施しておきます。植えるときには、根株を束状にまとめないで、平置きにしましょう。覆土は株の上部がやや出るぐらいにとどめ、やがて新葉が伸びだしてきたら葉先を埋めないよう注意して2回ほど覆土し、溝が全部埋まるようにしてください。こうすれば晩春には見違えるほど勢いの良い、良質のニラを収穫することができます。

 

収穫は25cmほどに伸びたとき、地上5~6cmのところから刈り取ります。その後少量の追肥をし、伸びたら再び収穫します。

 

8月に入るととう立ちし、やがて開花してくるので、一斉に全部刈り取りし、追肥して秋の収穫に備えましょう。

土の機能回復に「天地返し」

●早川 京子

 

土の機能回復に「天地返し」1月の作業はあまり多くありません。水やりと空いた花壇の土の天地返しぐらいです。
草花が育つのに、土は最大の要素です。伸びる草花の茎を支えるためにも大いに役割を果たすのですが、それよりも重要なのは、水や栄養素を蓄えて、草花の生育、開花を進めるのを支える働きです。命を支えているわけです。この機能を良くしてやるために行うのが天地返しです。
この重要な働きを持つ土も、肥料を加えて、われわれ人間が望む量の草花を育てようとすると、その大切な能力がだんだん衰えていきます。土が固く締まって、栄養素や水を蓄えてくれる隙間がなくなってくるのです。草花が生育するためには、根が十分に呼吸できることがまず大切で、これができると、根の生育が良くなり、水や栄養素をよく吸い上げられるようになります。
草花の命を支える重要な働きですから、失われたり減少したりした機能の回復には、少々きつい作業が必要になります。それが、天地返しという、深い所にある土を表面に出し、表面の土を裏返して下層にしてやる作業です。天地返しは深いほどいいのですが、30cmくらいの深さにやりたいものです。
この作業を冬の間にやっておき、風雨にさらし、さらに凍るような状態にしておくと、硬くなった土塊がほどよく、バラバラに砕かれ、空気や水を含みやすい、ふっくらした土に変わります。園芸書などに、栽培に理想的な土として、「空気を多く含み、水持ちが良く、排水の良い土」という矛盾したような表現がありますが、天地返しをしてやることで、そんな状態の土にできるのです。この作業をしておくことで、小さな粒の塊ができ、それが積み重なった状態を作り、水持ちの良さと空気の入り込みを良くする機能が併存するようになるわけです。

ベジフル歳時記・野菜のルーツ – 身近な野菜のルーツをご紹介します –

お雑煮

シニア野菜ソムリエ ●KAORU

 

お雑煮お雑煮は全国各地に伝わる伝統的な行事食。年神様にお供えしたお餅を野菜や鶏肉、魚介類などさまざまな具材と煮込んで作ったことが由来で、お正月には欠かせない料理の一つです。もともとはお正月だけではなく、武士の宴(うたげ)や祝いの席で必ず最初に振る舞われる料理でしたが、その慣習からいつしか一年の始まりに「お雑煮」を食べるように。去る年に感謝をし、新年の豊作や家内安全を祈願しました。
 室町時代から現在に至るまで、長い歴史の中で愛されてきたお雑煮は、地方や家庭によってその味付けや入れる具材、メーンとなるお餅の形も千差万別。一わんに郷土色豊かな食文化が反映されているのです。
 冬に旬を迎える小松菜やネギ、ダイコンやカブなどの根菜類、彩りを添えるニンジンやユズなどは登場することが多い具の代表。カブは「株を上げる」、青菜やハクサイは「名を上げる」、ダイコンやニンジンは「紅白(めでたい)」、レンコンは「見通しが良い」、ワラビは「笑い」に通じていて、縁起を担いで使われる野菜が多いことも特徴です。さらに野菜を輪切りにすることで「全て丸く収まるように」という意味を表す地域もあるのだとか。新年への願いを具に込めることは、祝い膳としての大切な要素。その思いを一つひとつ感じながら味わうと、よりぜいたくなごちそうになりそうです。
 カロリーが高いお餅は効率の良いエネルギー源として近年アスリートやスポーツ愛好家を中心に見直されている他、お肉や魚介類からは良質のタンパク質が、季節の野菜からは体の調子を整えるビタミンやミネラルなどが摂取でき、「お雑煮」はまさにバランスの良い健康食。寒い冬を元気に乗り切るための先人の知恵がそこにはあります。
 一年の福を呼ぶ郷土食「お雑煮」で、健やかに良いお年をお迎えできますように。

豆知識・簡単レシピ – 旬の食材の豆知識やレシピを紹介します –

新鮮食材で楽しくクッキング① 白ごま風味の豆乳鍋

料理研究家 ●波多野充子

 

白ごま風味の豆乳鍋

■材料(2人分) 1食当たり約540kcal

 

●材料(2人分)
カキ …………………………………… 8個
生サケ ……………………………… 2切れ
豆腐 …………………………………… 1丁
ハクサイ …………………………… 200g
シイタケ ……………………………… 4枚
ネギ …………………………………… 2本
お汁
 だし汁 ………………………… 300ml
 豆乳 …………………………… 500ml
 白練りごま ……………… 大さじ3~4
 白みそ …………………… 大さじ3~4
 酒 ……………………………… 大さじ1
 塩 ……………………………… 小さじ1
 しょうゆ ……………………… 大さじ1
薬味
 ネギ ……………………………… 少々
 スダチ …………………………… 1個
 食べるラー油 …………………… 適量

■ 作り方

  1. 生サケ、豆腐、野菜類は食べやすい大きさに切る。薬味のネギは細切り、スダチは2等分にする。
  2. 練りごまと白みそに、温めただし汁を少量ずつ加え、溶いておく。
  3. 土鍋などにお汁の材料を全て入れ中火で温める。
  4. (3)に具材を加え、カキとサケに火が通ったら器に取り分け、お好みの薬味でいただく。

美肌・アンチエイジング・抗酸化パワー効果などがいっぱいのお鍋です。栄養豊富なごまは、練りごまにすると体への吸収率がアップします。薬味をスダチから食べるラー油に替えると、和風がエスニックへ変身します。お楽しみください。

新鮮食材で楽しくクッキング② 干し柿入り紅白なます

干し柿入り紅白なます

■材料(2人分) 1食当たり 約108kcal

 

ダイコン ……………………………… 200g
ニンジン ……………………………… 30g
干し柿 …………………………… 1~2個
ユズ …………………………………… 1個
昆布 ………………………………… 1cm
赤唐辛子 …………………………… 1本
塩 ……………………………………… 適量
酢 …………………………… 大さじ2~3
蜂蜜など ………………………… 大さじ1

■ 作り方

  1. ダイコンとニンジンは皮をむき、短冊切りにする(ニンジンはダイコンより薄めに切る)。

  2. 3%の塩水を作り(500mlの水なら塩大さじ1程度)、(1)を10分程度漬ける。しんなりとしたら、よく水気を絞る。

  3. ユズの皮1/2個分は千切りにし、果汁は搾る。昆布は千切り、赤唐辛子は種を除き細い輪切り、干し柿は太千切りにする。

  4. 酢、蜂蜜、ユズの果汁、昆布、赤唐辛子を混ぜた中に、よく水気を切ったダイコンとニンジンを加え、優しく混ぜ合わせる。

  5. 30分以上なじませてから、器に盛りユズの皮を添える。

干し柿の優しい甘さにユズの爽やかな香りをプラス。ビタミンCが豊富ですので、お正月以外にもサラダ感覚でたっぷりお召し上がりください。甘味は体に優しい蜂蜜・メープルシロップ・アガぺシロップなどがお薦めです。

ベターホームのお料理教室

小さな果実に、栄養たっぷり - キンカン –

キンカンミカンやユズなどと同じかんきつ類の中で、一番実が小さい品種が「キンカン」。かんきつ類の酸味に、ほんのりとした甘味と苦味が特徴。冬から早春にかけて旬を迎え、九州地方などの温暖な気候の地域で主に栽培されています。
 実は小ぶりですが、皮まで丸ごと食べられるため、栄養をたっぷり取ることができます。美肌効果やストレスなどにも良いビタミンC、血圧やコレステロールを下げ、便秘解消にも良いとされる食物繊維などが豊富に含まれています。他にも果物の中では珍しく、カルシウムが非常に多く含まれ、その量はキンカン5個でイワシ1匹分以上の含有量に相当。また、昔より喉や風邪に良いといわれ、免疫力を高める働きのある成分も含まれています。
 選ぶ際は皮の色が濃く、つやつやしていて傷のない物を。キンカンは、皮のオレンジ色と丸い形が料理を華やかにしてくれます。生のまま薄くスライスしてサラダや酢の物などのあえ物に入れても、キンカンのほのかな苦味と甘味が料理のアクセントに。
 定番の甘露煮は、一度下ゆでしてから、キンカンの重量の40~50%の量の砂糖で煮ます。そのままお茶請けや、風邪気味のときには煮汁をお湯などで薄めて飲むとよいでしょう。

RECIPE キンカンとカブの酢の物

キンカンとカブの酢の物撮影:大井一範

■材料(4人分) 一人分約27kcal

 

キンカン ……………………………………… 5個(70g)
カブ ………………………………………… 2個(200g)
塩 …………………………………………… 小さじ1/4
刻み昆布(乾燥) ………………………………… 3g
A
 砂糖 ………………………………………… 大さじ1/2
 酢 ……………………………………………… 大さじ2

■ 作り方(調理時間 15分)

  1. キンカンは3~4mm厚さの輪切りにします。大きな種は取り除きます。
  2. カブは皮をむき、2~3mm厚さの半月切りにします。塩をまぶし、5~10分置いて、水気を絞ります。
  3. 刻み昆布はさっと洗い、水気を切ります。水大さじ1(材料外)に漬けて、しんなりさせます。Aを加えて混ぜます。
  4. (3)にキンカン、カブを加えて混ぜ、味をなじませます。

出典:JA広報通信2014年12号

 

平成26年11月号

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