現在、三重県はお茶の生産量、栽培面積ともに全国第3位。JA鈴鹿管内の鈴鹿市、亀山市には約70軒の製茶工場があり、三重県のお茶の生産を支えています。お茶の種類や入れ方を知って、おいしいお茶を家族や友達みんなで味わいましょう。
三重県下で栽培されているお茶は「伊勢茶」と呼ばれています。鈴鹿市・亀山市は年間平均気温15℃以上、年間降水量1,500ミリ以上が必要とされるお茶の生育に適した気候と土壌、生産者の惜しみない努力によって、県下最大の伊勢茶の産地となっています。
品種は「やぶきた」が中心で、主に「煎茶」と「かぶせ茶」が製造され、全国の品評会でも、農林水産大臣賞などさまざまな賞を受賞するほどの高い品質を誇っています。
鈴鹿市には、約900ヘクタールの茶園があり、約50軒の製茶工場があります。
主に「かぶせ茶」「煎茶」が製造され、特に「かぶせ茶」は鈴鹿市、亀山市、四日市市を合わせた鈴鹿山麓地域の生産量が全国第1位で、香り高く上質なお茶として市の特産品となっています。
亀山市には、約130ヘクタールの茶園があり、約20軒の製茶工場があります。
主に「煎茶」が製造され、濃厚な味わいと香り、コクのある旨味が特徴のお茶として広く愛飲されています。
お茶は製法や産地、製造の時期・季節、品種などでいろいろな種類があり、それぞれ味や風味も違います。
一部をご紹介します。
かぶせ茶
鈴鹿市の特産品でもあるかぶせ茶は、茶葉を摘み取る前の2週間程度、寒冷紗で茶園を覆い、日光を遮ることで、茶葉は鮮やかなで艶のある深緑色になります。「かぶせ香」と呼ばれる独特で上品な甘い香りを発し、味は渋みが少なく、甘みとまろやかさがあります。
煎茶
日本で最も一般的なお茶のことで、ほどよい旨味と渋みが調和し、さわやかな味がします。
深蒸し煎茶
一般的な製法より長く蒸したもので、濃厚な風味。松阪市や多気郡を中心とした南勢地域で多く作られています。
ほうじ茶
番茶や煎茶を強火で炒り、香ばしい香りを出したもので、あっさりとした味わいが好まれる。
番茶
夏や秋に摘んだ大きく固めの葉を原料としたお茶。栄養的な成分も優れている。
おいしい入れ方のポイントは、「お湯を冷ますこと」と「茶葉の量は多めで」です。
※2煎目はすでに茶葉が開いていますので、急須にお湯を注いだらすぐ湯呑みに注いでくださ
三重県の北勢地方の茶の歴史は古く、延喜年間(900年)の初めごろに四日市市水沢町の冠山の麓の、飯盛山浄林寺の僧、玄庵が空海直伝の製茶法を伝承し、茶樹を植裁したことが始まりとされています。これが鈴鹿市、亀山市にも伝わり、管内のお茶のルーツになったと考えられています。
各地区では、生産者が茶研究会や茶部会を構成し、品評会や栽培研修会、視察などを行い、茶の品質向上を図っています。
また、お茶が出来るまでの生産履歴の記帳を徹底し、安全・安心なお茶づくりに取り組んでいます。 生産者の惜しみない努力によって作られた伊勢茶は高品質・安全・安心で多くの方に親しまれています。
鈴鹿市茶業組合や亀山市茶業組合が中心となり、お茶の歴史や効能、上手な入れ方などを学ぶ「お茶のおはなし会」や「お茶の淹れ方教室」を小学校などで開催しています。また、1年間を通じて様々なイベントでお茶のPRを行っています。
ファーマーズマーケット果菜彩でも月に2回ほど生産者が対面販売やお茶の詰め放題などのイベントを行っていますので、お茶についての話を聞くことができます。
ファーマーズマーケット果菜彩では煎茶やかぶせ茶はもちろん、番茶、ほうじ茶からペットボトル、ティーパック、粉末茶など様々なお茶を販売しています。生産者が心を込めて育てたお茶を是非ご賞味ください。